修行 その五 愛護神の巫女 よろしくおねがいします!
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
今日は、新九郎が奔る!の二十巻と実質異世界転生〜二千年寝てたら世界が変わってました〜が届いたので執筆はお休みです。カサイサンの次回作にご期待ください。
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
「こんにちは! わたしはルーナおとうさんとミラおかあさんのこどものメルルーナです! さんさいです! メルルってよんでください! よろしくおねがいします!」
小さな手で三本の指を立てて自己紹介した後、メルル様はペコリとお辞儀をされました。
「こちらこそ、よろしくお願いします!」「よろしく、メルルちゃん!」「メルルちゃん、可愛い!」
ニコニコと笑顔でのご挨拶に、教室に集まった神殿学校の生徒たちも笑顔で返しています。みんな目を輝かせて愛らしいメルル様に興味津々ですね。
ですが、それも仕方のないこと。
メルル様は本当に本当に可愛いですからね!
ミラお姉ちゃん譲りの活力に溢れた真紅の瞳。
フワフワの赤みがかった金色の巻き毛。
髪と同じ色の愛らしい大きな垂れ耳。
形の良い小さなお鼻にほんのりピンク色のほっぺ。
さすがはミラお姉ちゃんの娘さんです!
今のメルル様の服装は、ミラお姉ちゃんと転移してきた時に着ていたレースが沢山付けられた純白のワンピースではありません。
あのワンピースも清楚さと神々しさが合わさって大変お似合いでしたけど、今は裾の長い空色の半袖の上衣と紺色のゆったりしたおズボンを合わせて、まるで男の子のような服装です。
しかし、袖口やズボンの裾を絞る細い色違いのリボンが女の子らしさを引き立て、動きやすい服と相まって活発な女の子といった印象ですね。
使われている素材と仕立ての良さから、どこから見ても庶民には見えませんが……。側から見れば貴族か大商人のわんぱくなお嬢様、といったところでしょうか。
メルル様も大きな赤い瞳をクリクリと動かして、生徒たちを見ています。
「メルル様は今日一日、人々の暮らしをお勉強するためにここに来ました。みんな、仲良くできますね?」
はーい! と、そろって元気よく返事をする子供たちにひとまず安心。
いくらメルル様が可愛いからといって、神の子であり、うさぎの耳を持つ、いわば異形の子供を受け入れてもらえるか分かりませんでしたから。
神の子として畏れ多いと避けられるか、あるいは動物の耳が気持ち悪いと遠巻きにされるかと心配しましたが……杞憂だったようです。とりあえずはホッとしました。
メルル様の後ろに立つ、リルおねえ……リル様とラン様に目を向けるとお二方ともニコニコと微笑んで頷き返してくれましたし。よかった。
メルル様のお泊まり学習会、第一関門は突破です!




