番外編 その38 ミラさんの育児日記6
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
ハイハイよりもさらに自由に動けるようになったせいで、めちゃくちゃに跳ね回る我が娘。
ちょっと興奮しすぎじゃないですか!?
ほんの少し危機感を感じたわたしは、メルルに近づき抱き上げようとするのですが……スルッと逃げられたのです。
……まったく。テンション上がりすぎですよ?
さらに歩み寄り脇に手を入れようと……また逃げられた……。
フッ……。なかなかやるじゃないですか。
だが甘い!この愛護神から逃れられる赤ちゃんなどいないのです!
早足で追いかけて……ってこれ、ひょっとして遊んでると思われてないですか?
頼む!ちょっと心配だから一回止まってくれ!
なんて思いは通じず、その後も追いかけっこはしばらく続いたのです。
最後には本気で追いかけ、思考加速で行動を読み切り、リルや玉兎パイセンたちに協力してもらって、自分も分身して囲いこんだ上でようやく捕まえたのですよ。
……だって、体小さいし力加減が難しいから、何度か捕まえてからも手の中で暴れてヌルッと逃げられたし。うなぎかお前は。
捕まった後も興奮冷めやらず手足をバタバタ動かしていたメルルですが、ようやく疲れたのか今は落ち着いてわたしの膝の上にいるのですよ。角うさぎ形態で。
背中を撫でてあげると、気持ちいいのか目を細めてうっとり顔。
というか、いつまでうさぎでいるつもりなんですかね。なんだか戻る気無くない?
『あはは……まさかこんなに早く変化できるようになるなんてね。ミラちゃんよりも早いんじゃない?それに前世が角うさぎだから、きっと魂的にも馴染んでいるんじゃないかな』
たしかに。わたしは角うさぎとして生まれて何ヶ月かしてから、ヴォルパーティンガーに進化して変化できるようになったのです。メルルの場合はまだ二ヶ月くらいですか?
まあ、名付けと加護や祝福をもらって体は成長してるから一概に比較はできないですけど。
それに、わたしは人間だった頃の知識があったから変化も使いこなせたわけですが、メルルは頭の中は普通の赤ちゃんですからね?
しかも魂的に馴染む形態で自由に楽しく動けるとくれば、戻る理由がないのも仕方ないのです。
ロップイヤー角うさぎも可愛いですけど、赤ちゃんも愛でたい。どうしようかな。
『放っておいても時間切れで元に戻るんじゃない?まだ自分でコントロールなんてできないだろうから、僕たちで制限をかけてあげてもいいね』
なるほど!
それはいい手ですね!
それじゃあ早速、メルルの背に手をかざしてと。
角うさぎ変化は健康のため一日一時間まで!
一回の変化時間は五分までとするのです!
なんだか、子供のゲーム時間の制限をかける親みたいですね!
今の子供さんたちもゲーム時間の制限されてるんでしょうかねえ。
その昔、初代ファミコンで一日一時間制限されてましたが、それでは満足出来ずに夜中に音を消して遊んでいた兄を思い出します。それで視力が落ちたのは自業自得ですけどね。(^^;




