番外編 その30 ミラさんの出産死闘伝⑦
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
修正した原稿をなんとか提出しました。思ったよりも加筆が増えて、たぶん一万文字以上は書いたと思います。ショートストーリーも含めれば二万以上かな?
でも、その甲斐あって細かい部分で作品を補完できたと思います。あとはチェック待ちですね。^_^
これからも楽しんでいただけると幸いです。
後産の処理(胎盤を子宮から出すこと)をした後、強制M字開脚ベッド(分娩台)から下りて、普通のベッドに移動。背中にクッションを入れてもらって上体を起こし、片肌脱いで初乳をあげているのです。
これこそがおっぱいエリクサーの真の使い途!
たっぷり飲んで、すくすく育つのですよ?
まだ人相なんかは分からないですし、目も開いていないんですが、はっきりと分かる特徴があるのですよ。
まず、ルーナ様譲りのフワフワ巻き毛に、色はわたしと同じ赤みがかった金髪。つまりピンクブロンドなのです。
そして…………人型なのですが顔の横に耳は無く、頭の上から垂れ耳、つまりロップイヤーが!
さらにはおしりにまん丸ウサ尻尾!
我が娘は生まれついての獣人(人間より)モードなのです!これはあざと可愛い!
ただし、角は生えていないようですね……と思ったら、よ〜く見ると髪の生え際に小さな突起が。
これが角?小さすぎて角に見えないですね。なんというか、仏像のおでこにある点みたいな感じ。場所は違うけど。
おっぱいエリクサーの効果か、見る間に鬱血して赤黒かった顔色がスッキリ白いお肌に。血色が透けてほんのり桜色のほっぺが健康的ですね。
……親の欲目もあるとは思うのですが……めっちゃ可愛いくない?可愛いですよね?
『ふわぁぁぁぁ……。ミラお姉ちゃん、赤ちゃんってこんなに小さくて可愛いのね……。リルも欲しくなっちゃったの……』
目をうるうるさせて感無量といった風情のリル。
赤ちゃん欲しい発言が出るとは思わなかったのですけどね!というか相手、誰?変なオスだったら許さないですよ!?
『よく頑張りましたね、ミラ……!こうして孫の顔を見れるなんて、なんと幸せなことでしょう』
ディアお母様もうるうるどころか涙腺決壊しているのです。そりゃあ、一時は娘殺されてたわけですから、感動もひとしおですよね。
おっ、もうお腹いっぱいですか。さすがに新生児は胃も小さいですよね。
えーっと、背中を優しくトントンするんでしたっけ?
それ、トントン、トントンっと。
ケプッ
よし。ゲップも出たし、あとはゆっくり寝るのですよ。寝る子は育つのです!
『イテテ、あーひどい目にあった。
あっ、もう寝ちゃったのかー。ミラちゃん、僕にも抱っこさせて?』
はいはい、お父さんにパスなのです。
『お父さん……!僕は父親になったんだね!』
感激するのはいいから、さっさと抱っこしてあげるのです!あなたの娘なのですよ!?
『ごめんごめん!そうっと起こさないように……。
はぁ……可愛い……暖かい。こんなに小さいのに、ちゃんと生きてるんだね。なんだか、命ってものの実感が湧いてきた気がするよ。
全ての命はこんなに尊いものなんだろうね』
『そうですよ、ルーナ。すべて、生きとし生けるものは皆尊いものなのです。
それを知った上で、すべての生と死を見つめて輪廻を守ることが貴方の役目なのですから。
神としての権能があり、強い心を持っていたとしても辛い役割でしょう。だからミラちゃん。ルーナを、息子を支えてあげて欲しいの。お願いできるかしら?』
もちろんなのです!お義母様!
というわけで、ミラさんのお子ちゃまは耳と尻尾のある獣人モードになりました。もちろん異論は認めます。
ここから、どう変化するかは……お楽しみに!




