番外編 その29 ミラさんの出産死闘伝⑥
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
赤ちゃんって可愛いですよね。^_^
職場の女の子が出産して、赤ちゃんを連れてきてくれたので、みんなで交代で抱っこさせてもらったんですが。自分の番になり愛でていたら、あれ?お腹のあたりが冷たく……?
なんと、オムツがズレて服に大きな染みができてしまいましたとさ。なぜ自分の時に?ロシアンルーレットかな?(^^;
それでも可愛いですけどね!
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
特大ウ◯コを我慢……もとい、いきんで踏ん張るのを耐えることさらに数十分!
もう無理!っていうか出る!出す!産むのです!
『いいわよ、ミラちゃん!さあ呼吸を合わせていきんで!』
ふーーーーーんんんんん!!!!
ブハァッ!……ハァハァハァ。
『その調子ですよ、ミラ!息を整えて、もう一回!』
ンゴぁぁぉぁぁぉああああ!!!?
カハッ……ハァハァハァ……。
『もう頭が見えてきたわよ!上手よ、ミラちゃん!』
『ミラお姉ちゃん、頑張って!!』
『僕がついてるから、頑張れミラちゃん!』
なんというか、痛くて苦しくてつらいんですけど、産道にいる我が子が違和感というか。
汚い話ですが、特大ウ◯コを出しかけで途中で止まってる感じ?異物感がすごいのです。
お腹の中にいた時はなんとも思わなかったのにねえ。
むしろ、自分と一体化しているような充足感があったのに、今は早く出してあげなきゃという気持ちが強いのです。わたしは兎も角、赤ちゃんの体力も消耗するし。
『ミラちゃん、少し切るわよ?』
ドキッ!やっぱり切らなきゃダメですか?
そうですか……。仕方ないですね。どうせすぐ魔法で治せるし、スパッとやっておくんなさい!
ジョキジョキ……
いったーい!
分かってても痛いものは痛いですね!陣痛の方が百倍痛いですけど!
何を切ったかというと、いわゆる会陰切開、赤ちゃんが通りやすいように出口を少し広げたわけですね。あと、無理に力を入れて裂けないようにする処置でもあるとか。
もうとっくに涙目ですけど、これで準備は整ったのです。
……次で決める……。
全身に神気と魔力を巡らせると、うっすらと光る体。まだへその緒で繋がっているからか、赤ちゃんの方まで魔力が巡っている感覚がするのです。
これなら赤ちゃんの体力も強化されたはず!
親子ともども、身体超強化でいきんでやるのですよ!
ふんぬぬぬぬぬ…………奮覇ァ!!!!
すっぽん
やった!産まれた!
特大ウ◯コを排出したかのような解放感と充実感と同時に、自分の中から巣立ってしまったというほんの少しの喪失感。そして……。
バキッ
いきんだ拍子に右手の中で何か硬いものが砕けた感触が。
『うぎゃー!』
……ごめん、ルーナ様。たぶん手のひらの骨をバッキバキにしちゃったかも。テヘペロ?
産室に響くは旦那の悲鳴と……?
フニャァ!フニャァ!フニャァ!
なんとも可愛いらしい産声なのです。
もっとギャーギャー聞こえるかと思ったけど、力一杯泣いても新生児の声帯と肺活量ですからね。ぜんぜん聞いてられる、むしろ愛おしい鳴き声なのです。
『ミラちゃんよく頑張りましたね!可愛い女の子よ!』
アシュアンナお義母様に抱かれた、まだ体を拭かれてもいない赤ちゃんの顔を一目見せてもらったのですけど。
赤い、しわくちゃの顔で精一杯の声で泣いて、自分の存在を主張してるかのよう。可愛い。
すぐに産湯につけられて羊水や血を洗い、清潔な布で体を包まれた後、わたしの胸に抱かせてくれたのです。
……わたしの、わたしとルーナ様の赤ちゃん。
じんわりと胸の奥から幸せな気持ちが湧き上がり、それが涙となって溢れたのです。
ようこそ、この世界へ!
よくぞ、わたしたちの元へ生まれてきてくれたのです!歓迎するのですよ!
BGM
こんにちは、赤ちゃん(梓みちよ)
可愛いベイビー(中尾ミエ)
よろこびのうた(ドリカム)




