番外編 その28 ミラさんの出産死闘伝⑤
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
暖かくなって、やっと春が来たなと思ったら初夏の気温で汗だくで働いたり、かと思えば雪が舞うほど寒くて体調管理が大変です。皆様もお体に気をつけられますよう。(^o^)
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
イダダダダ!
キッツぅーー!?
あれから数時間は経っているのですけど、そろそろ産まれてくんないかなあ!?いい加減、キツイんですけど!!
陣痛は強弱の波を延々と繰り返していて、その間隔はだんだんと短くなっているのですが……体力は兎も角、精神的に疲れてきたというか!
『ミラちゃん、大丈夫!今のところ順調よ!子宮口も広がってきてるし、もう少し頑張って!』
グラビアアイドルばりにM字開脚してるわたし。ただし、エロさのかけらもないですけどね!それどころじゃないとも言う!
そして、わたしのお股に顔を近づけて確認する地母神ことアシュアンナお義母様。
ちなみに、分娩台はわたしのなけなしの前世知識と智神様監修、鍛治神様謹製で作成したのです。いわゆる強制M字開脚ベッド(神器)ですね。
ちゃんと角度を調整して上体を起こせるし、膝を立てて固定できるし、掴まるレバー的な物もあるのです。地母神様からも『これは便利ね!地上にも広めましょう!』と太鼓判を押されたから、そのうち21世紀の日本の分娩台が異世界で使われることになるかも?
『ミラ、わたしがついています!落ち着いて!あなたなら、きっと元気な赤ちゃんを産めますからね』
ひーん!お母様ン!
ディアお母様もこんなツラい思いをして、かつてのわたしを産んだのですか?
『……ごめんなさい、ミラを産んだ時は龍体で卵として産んだから、さして苦しくはなかったですね。
まさか、人型の出産がこれほど辛いものとは思いませんでしたよ』
ガックリ…………prz。
ツラタン。わたしだけこんなに痛いなんてズルいのです!
って、また来た来た来た来た来たぁーー!!
もうさっさと出したい!産みたいのです!!
『まだよ!まだ我慢して!まだいきんじゃダメ!』
そ、そんなこと言われても我慢できないですよ⁈
例えるなら、下剤飲まされた上で特大のウ◯コ出すのをを我慢しているかのような!そんな経験はないですけどね!
『ミラお姉ちゃん、頑張って!』
『ミラお姉様、落ち着いて息を深く長くして下さい。そうです、それでいいですよ』
顔の汗を拭きつつ、応援してくれるリルとラン。
『ママ姉ちゃん!レイが着いてるのデス!』
『太陽神様、地母神様、月神様、諸神に願い奉ります。ミラ様が母子共に無事にご出産なされますよう……』
少し離れて励ますレイと跪いて祈りを捧げるオデットさん。祈りを捧げる対象がこの場にいるのはご愛嬌ですね。
『安心しな!準備は万端整ってるぜ!』
『いつでも大丈夫ですよう〜』
『おひいさま。我らに万事お任せくださいませ』『そうそう!』『そうです!』『その通り!』
大量の清潔な布やお湯などを準備、待機している玉兎パイセン方とユルグルコンビ。
『ミラちゃん……もうすぐ、僕たちの赤ちゃんと会えるんだよ!楽しみだよね!頑張ろう!』
わたしの右手を握って励ましてくれるルーナ様。
……楽しみだし、頑張るけれどもね?
女だけこんなに痛くて苦しいなんて不公平なのです!




