番外編 その22 ミラさんの子作り奮闘記⑨
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
今日の投稿でストックが尽きました……。
まだSSも書き上がってないし、更新が遅れるかもしれない、気がしないこともない、今日この頃。
頑張りますけど、もし来週投稿できなかったらお許しくださいませ。(^^;)
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
時は過ぎ去り、あっという間に十月十日。
わたしのお腹はポンポコリンに大きく膨らんでいるのですよ。
……これで腹踊りでも踊ったら、これがホントの踊るポンポコ……。
『ミラちゃん、ストップ! それ以上は言っちゃいけないよ!』
残念。
面白いと思ったんですけどね。踊るポンポコ◯ン。
さて、わたしも臨月になったし、もういつ産まれてもおかしくないんですよね。
ディアお母様はじめ、水火の龍王様にマナお姉様、さらには地母神たるアシュアンナお義母様がずっとスタンバッているから、安心感が半端ないのです。
だって、豊穣や出産を司る神様が直接、産婆さんをやってくれるわけですからね。
こんな恵まれた妊婦さんなんて、この世界には他に居ないんじゃないですかね?
もちろん、わたしの眷属にして家族であるリル、ラン、レイ、オデット、ユルン、グルンも側にいるし、玉兎パイセンたちも産着を作るのに余念がないのです。
『ミラお姉ちゃんの赤ちゃんがもうすぐ産まれるのね? フッフーン♪すっごく楽しみなの!
きっと、とってもとっても可愛いのよ!』
ソファー的な柔らかい長椅子に人間の姿でくつろぐわたし。そのわたしの膝に手をのせ、フカフカカーペットの敷かれた床に膝立ちして楽しそうにしているリル。
『そうですね、リルお姉様。わたしもミラお姉様のお子様のお世話をするのが今から楽しみです。』
『ランの言う通りですわ。ミラ様、わたしたち眷属みんなでお世話いたしますからね。
それに……長い間、祈り、願い続けた姿を見せていただけるだけでも、わたしは幸せです……。』
わたしの後ろに控えるは、ランちゃんとオデットさんのしっとりお姉さんコンビ。メイド服を着込んでいるのも、もう慣れたものですね。
『あら、可愛い孫のお世話なら、わたくしたちにもさせて頂戴な。ねえ、ディアもそう思うでしょう?』
『ええ、アシュアンナ様。ミラとルーナ様の子をこの手で抱きあげるのが待ち遠しいですわ。』
ニコニコと話すのは、初生の母と今世の義理の母。
二人して、わたしの両隣りに座っているんですけどね。アシュアンナ様は愛おしそうに、わたしのお腹を撫で撫でしているのです。
巨乳美女に挟まれ、足元にはニコパのご機嫌美少女。背後にこれまた美人メイドさんを従えるという、ウッハウハのハーレム状態なのです!
真ん中にいるのは妊婦さんですけどね?
そしてハブられるルーナ様。
『……なんで僕は立ってるんだろうか……。
普通、旦那はお嫁さんの隣りじゃない?』
『あなたはいつもミラちゃんと一緒に居られるんだから、こんな時くらいは譲りなさいな。』
への字口で不満を主張するルーナ様の背中をポンポンと叩いて慰める(?)のは、マナお姉様。
本当は肩を叩こうとしたけど、身長差的に届かなかったから背中にいったのは秘密なのです。
『諦めるのだ、月神よ。いくら夫といえども、母親には敵わぬものなのだからな。
我の可愛い妹分であるミラを娶っただけでも、この上ない幸運なのだから、それで満足するのだ。』
カマボコ目でうんうんと頷くマナお姉様に、嫌そうな目を向けるルーナ様なのです。
時々、初生のお父様である龍神ヴァスキデオス様や、義父である太陽神ソルリオス様も顔を出しに来るのですよ。というか、今も向かいのソファーにいるし。
まあ、初孫が産まれるわけですから気持ちは分からんでもないですけど…………ひょっとしてヒマなのですか?
『むっ。そんなわけは無かろう。
ミルラーナの体調を気遣ってだな、忙しい合間を縫って、こうしてやって来たのだからな。』
『その通り。
けっして、神としての責務を疎かにしているわけではないぞ?……まあ、久方ぶりに家族で団欒できるのは良いものだがな。』
あー。
三千年の夫婦喧嘩が終わって、まだ数年ですからねえ。まだ少しぎこちない感じですけど、ディアお母様とも普通にお話ししてるし。
今こそが本来望んでいた家族の形、なのかもしれないですね。
レイは今、席を外しているのですよ。
火龍王フラムナーダ様と一緒に訓練場で模擬戦の真っ最中。ユルン、グルンと水龍王ウォルトナーダ様は付き添いですね。お目付け役とも言う。
あの脳筋ごた娘カラスはす〜ぐ調子に乗るから、ストッパーが必要なのは変わらないのです。




