番外編 その1 幼い村娘の母
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうござんす。m(_ _)m
完結したら、アクセス数が一気に増えて少しビビりました。(^^;
あと数日で700万pvまで行きそうです。
なお、番外編は不定期更新ですので、あしからず。
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
「ああ……。神々よ、どうかリルカをお守りください……。」
壁に架けられた聖印の前に跪き、祈りを捧げます。
今のわたしには、それくらいしかできません。
わたしたち家族を救って下さったお方。ミラ様、いえミルラーナ様が亜神から神へと昇られたと伝え聞いたのは、あの魔物の襲撃のすぐ後でした。
各地の神殿に神託が下り、それまでの神々と同じく敬うように、加護を求めるなら教えに従うようにと。
そして、その教えは幼い子供たちを守り、愛し愛される者たちがお互いを守護するように、というミラ様に相応しい教えでした。
初めてお会いした時から、ミラ様は変わらないのだと安心したくらいです。
あの時、従魔の方たちと遊ぶ子供たちを見つめる瞳は、慈しみに溢れていましたからね。
ですが……。
娘のリルカが賜った手鏡が神器であると知れ渡ってしまったのが良くなかったのでしょうか。
魔物の暴走を防ぐためには、仕方がなかったのですけれども。
最初のうちは、若い神官の方が時折村を訪れては、手鏡を見せて欲しいと言ってくるくらいでした。
リルカも、わたしたちも快く応じましたし、襲撃の時に何があったのかを話して聞かせたこともあります。
皆喜んでくれましたし、いっそう信仰を深め、手鏡にも祈りを捧げ、感謝して帰っていきました。
しかし、そんな日々は。
偉そうな太った中年の神官が、武装した兵を連れてやって来たことで終わりを迎えました。
拉致同然でわたしたち親子を連れ去り、町の神殿の奥に閉じこめたのです。
それも、夫と娘と離ればなれで。
その神官は言いました。
「そなたの娘は新たな神の加護も厚く、神器も賜ったと聞く。しかしながら、ただの村娘が神器を持っていては良からぬことを考える者もおるだろう。
ゆえに、わしが保護をしてやろうと思うてな。
娘には聖女か巫女の称号を与えようと思うておる。
なに、悪いようにはせん。わしの言うことを聞いていればな。」
ニタリと笑い、わたしの体を舐めるように見てくる目には鳥肌が立ちました……。
その後、リルカから力ずくで手鏡を奪うと、家族と引き離され、閉じこめられてしまったのです。
部屋は外から鍵がかけられ、外に出ることもできません。
娘はまだ五歳なのですよ?
母親から離されて、どれほど怖い思いをしているか……。
目を閉じ、再び祈ります……。
ああ!愛を護る神、ミラ様!ミルラーナ様!
どうか、わたしたち親子をお助けください!
『分かったミュ!』
えっ?
近くから聞こえたその声に目を開けると。
目の前の床に、二本の足で立つ小さな生き物がいました。
大きさは子猫ほど。
つぶらな瞳にリスのような大きな尻尾を持つ、その愛らしい生き物はわたしに言いました。
『ミキューが来たからには、もう心配はいらないみゅ!
どーんと、大船に乗ったつもりで任せるみゅ!』
と、自身の小さな右手で、同じく小さな胸を叩いたのでした。
番外編一発目の語り手は、以前娘さんのリルカちゃんをかばって背中を切られ、ミラさんに助けられた通称「天晴れママ」さんです。名前はまだ無い。
地母神の眷属、ミキュー再登場!∑(゜Д゜)
今度は活躍するか⁈




