愛護神 その14 最後のご奉公
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。m(_ _)m
昨日は、久しぶりに従姉妹夫婦と伯父夫婦が来て一緒に飲みました。
子供の頃は、夏休みなどのたびに遊びに来てくれる年上のお兄さんお姉さんたち。大好きでした。今もですけど。
今回は来れなかったお兄さんの方は、うちの兄と一緒に塀の上を走り回っていた腕白坊主でしたね。落ちてたんこぶ作ったことも。
毎年、夏休みが待ち遠しかったです。楽しかったなぁ。(*´꒳`*)
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
大爆発を無傷で防ぎ切ったユルさんは、そのままエルウィナスの下半身である蛇体? に巻き付いたのです!
いつになく素早い行動! 本当に、本気なのですね!
謎の足や羽がまばらに生えているキモい下半身。
それをアナコンダばりにギチギチに巻き付いて締め上げると、謎足や翼はあっさりと折れ砕けるのです。
……純粋なパワーは兎も角、質量が違うのですからね。
それは小動物が大蛇に捕まったかのような光景ですね。
しかし、今のエルウィナスにはそれも足止め程度のこと。
ユルさんに矛先が向いてしまう前に、さっさとわたしたちで追撃しなければ!
『良くやりましたね、ユル! さあ皆、今のうちに!』
ディアお母様が大斧を振りかぶって突貫!
再生し始めていた左腕を削ったのです!
さらに追撃のブレス! そして、ブレスの反動も活かして離脱したのですよ!
さすがに上手いですね!
そこへ上空から、水龍王様が……巨大な水球を作り?
エルウィナスへと落下させると同時に自身のブレスを合わせたのです!
『大瀑布!』
水魔法とブレスの合わせ技ですか!
しかも、エルウィナスにダメージは与えつつも、虹の鱗を持つユルさんには属性攻撃は通じないという。フレンドリーファイヤしてもノーダメージとか最高ですね!
『冷たいです〜〜〜。』
うん。ノーダメですね。
ついでにエルウィナスの足元? に、小さな湖ができたのですよ。
神気がたっぷり込められた湖。……ちょっとした聖地が誕生したんじゃないですかね、これ。
さて、わたしはどうしようかな? 七角神剣で切りまくってやろうか。
と思ったんですけど、わたしの眷属、最後の一人が進み出たのですよ。
『ミラ様、次はわたしが。
上手くすれば、あのお方の力の源を断てるかもしれません。』
白鳥の亜神に進化した、オデットさん。
固有スキルを使うつもりですね。
……かつての主に対して、まだ複雑な想いがあるのか少し苦い表情なのですよ。
無理する必要はないのですよ? このままでもたぶん、削り切れると思うし。
後衛に徹して、援護してくれるだけでも助かるし。
『いいえ、どうかやらせて下さい。
かつてのわたしは、主の凶行を止められませんでした。
ですが、今は違います。
あのお方の過ちを正すことで、最後のご奉公とさせていただきたいのです。』
……覚悟は堅いようですね。
分かったのです。存分にやってやるのですよ!
『ありがとうございます!』
オデットさんは、ふわりと飛び立つとエルウィナスの前に。充分に距離は離れているのですけどね?
そうして、それは美しい声で歌い始めたのですよ。




