愛護神 その1 愛護神なのですよ!
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。m(_ _)m
タグに「最後まで種族は角の生えたうさぎ」と書いていたな?あれは嘘……にしたくはないんですが、神様になっちゃったら角うさぎである必要なくない?
バニーガール状態を角うさぎであると強弁してもいいんですけど……ちょっと無理があるかな?
どうしたものか、ちょっと考えますね。
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
世界に向かって、神々と地上に生きるすべての者たちに向かって、自らの名を、神としての自分が司るものを高らかに宣言したのです。
途中、なんだか頭がぼんやりしてたのですけど、問題はない。はず。たぶん。
ふと気づくと、目の前、ほんとに指呼の間にルーナ様(プニ化身)の顔が。プニプニ頬っぺたが赤く染まっているのですよ。
いつの間にこんな近くに?
『ミラちゃん……君は神へと至ったんだね……。』
そう、その通りなのです!
わたしは!
ついに!
神様となったのです!
ワー! きゃー! ありがとう! みんな、ありがとうなのです!
とは言っても、未だに左手足は無いなったままですし、視界も半分なんですけどね。
でも。
今ならなんとなく分かるのです。
神の権能というものがいったいどういうものなのか。
わたしは、数十倍にまで増大した神気を活性化させ、権能を行使するのです。
使うのは『愛の守護者』。
恥ずっ!
なんですか⁈ 愛の守護者って!
厨二か?
厨二病患者か⁈
わたしはまだ二歳半だってーの!!
厨二病に罹患するまで、あと12年はあるのです!
兎も角!
愛し愛される者達(わたしとルーナ様)を守るため、呪いよ退け!
すると、わたしの体を蝕んでいた呪詛はあっさりと消え、無惨な傷口が残るばかり。
その傷も意識するだけで、欠損した左腕左足とさらには左側の顔や角までが、黄金の光に包まれたかと思うと無傷の状態に戻ったのですよ。
亜神の時よりも、さらに回復速度が早くなったというか、もはや光魔法やおっぱいエリクサーに頼らずとも、思うだけで完全回復。まさに神様チートですね。
これならば、エルウィナスの回復力にも勝てるはず。
たしか、化身との戦いの時も、自分で自分を呪うことで驚異の回復力を発揮していたんですよね。
そして、エルウィナスの呪いの源は、わたしやルーナ様、それに自分を封印した神々への憎悪なのです。
では、なぜ憎むのか。
それは、自分の伴侶になると思っていたルーナ様を、わたしというポッと出の小娘に奪われた、と思ったから。
つまりは歪んでいたとはいえ、愛していたからこそ、嫉妬し、憎んだのですよ。
好きの反対は無関心とはよく聞くのですが、ならば愛の反対は?
わたしは、愛の反対は憎しみ、愛しさ余って憎さ百倍的な憎悪だと思うのです。
愛が歪み、反転して憎悪になるのならば、形が変わったとはいえ、それはわたしの権能のうち。
歪みを解きほぐし、呪詛の源を断つことなど簡単なことなのです!
……さらには……。
ルーナ様の月の結界に干渉……ちょっとお手伝いして、波動砲のベクトルを変えてやるのです。
はい、ちょっとごめんなさいね〜?
『ちょっと⁈ 何するのさミラちゃん! 危ないよ!?』
だ〜いじょうぶ、大丈夫!
ちょっとだけ! ちょっとだけだから!
先っぽだけだから!
死を遠ざけ、生を守る結界。それを支えるルーナ様の手に自分の手を添えて、神気を活性化、新たな結界を顕現させるのです。
それは……月の結界の前に寄り添うように現れた、三日月型の結界。
凹んでいる面、パラボラアンテナっぽいビジュアルの欠けた側がエルウィナスの方を向いているのですよ。
それはつまり……?
闇の波動が反射、反転して光り輝く波動に変わり、エルウィナスに襲いかかったのです!
ミラはリフレクをとなえた!
ミラははどうほうをはんしゃした!
エルウィナスに5871ポイントのダメージ!




