間話 その55 モリガン パイセンもドン引き
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
昨日も寝落ちしまして、投稿がこんな時間になりました。
最近、睡魔に勝てないんですよね。そんなに寝てないわけでもないんですけどねぇ。^_^;
兎も角、通勤電車の中で書いて、フードコートのすみっこで投稿した次話を、楽しんでいただけたら幸いです。
ようやくたどり着いたが、すでに戦端は開かれていたか。
軍団長からの緊急指令を受けてやって来たが一足遅かったようだ。
目の前の平原には、大森林から溢れた魔物とそれを防ぐべく防衛線を築こうとしている人間たちが衝突している。
人間たちも手練れがそろっているようだが、いかんせん数が少ないな。このままでは大群に圧し潰されよう。
ここは助勢するべきだろうな。……大切な者たちを守るために命を懸けて戦う人間は嫌いではない。
勇気を振り絞り、知恵と力の限りを尽くして戦う姿は美しいとさえ思う。
そこに僅かばかりの助けを与えて、形勢を逆転させるのが我らの仕事なのだ。
戦神の眷属である我々の力は、人間たちや魔物連中にとって圧倒的なものだからな。我々が直接戦ってしまっては人間も魔物も成長しなくなってしまう。戦いとは実力が伯仲してこそ、互いに高め合えるものゆえ。
まずは士気を保つために高揚の雄叫び、次に敵陣を混乱させて圧力を下げれば戦線は維持できるだろう。戦場の上空を飛び回り、雄叫びをあげようとした、その時……。
『ユルン! 地面に落とすから防壁を頼むのデス!
人間を巻き込まないようにするのデスよ?』
『誰にもの言ってんだ! 任せな!』
飛来したのは神獣変化した……モリガン⁈
そして、地に降りたのは虹蛇の分体か?
分体は地に潜ると、魔物と人間たちの間に高い土壁を築き上げた。人間を巻き込まないように魔物側の前線に壁ができたため、人間側に魔物が取り残されているが、その数は少なく、すぐに殲滅されるだろう。
あのモリガンは何者だ?あのような者が我らが軍団にいたか?
……いや、あれが新たに眷属に加わったモリガンか。それも太陽神様の加護までいただき、新たな種族になったとか。
それ自体は喜ばしいことだが、戦に直接手を出すつもりなのか?
それでは一方的な戦いになってしまうではないか。
ここはひとつ先輩として忠告しなければ。
『お前が新たに戦神エリュフォドラ様の戦列に加わった者か?
我が名は、ル・フェイ。戦神の眷属、モリガンの一員である。』
2本の矛槍を両手に携え、今にも突撃しようとしていたのを止められ、やや不満そうな顔をしている。
若いな。戦場にあって血気にはやる気持ちも分からんではないが。
『戦神様の眷属デスか? 初めましてなのデス。
わたしは戦神様と太陽神様の加護を受けて神獣となった、モリガン・ド・グリーアンのレイなのデス!』
『うむ。話は聞いている。新たな眷属の誕生に祝福を。
ところで、人間たちの戦場に介入するつもりか?
それでは人も魔物も成長しないではないか。』
『レイは亜神であるママ姉ちゃん……ミラ様に命令を受けてここまで来たのデスから、邪魔はしないで欲しいのデス!
それに、今は邪神となったエルウィナスに対抗するために、ママ姉ちゃんの信仰を集めるのが最優先なのデス!
人間の成長など後回しなのデス!』
むっ。そうであったな。
軍団長からも、現地にあっては先任の指示に従うようにと言われていたのだった。
人間たちを鍛えるには良い戦場だが仕方ない。
『了解した。ではレイよ、我もそなたの指示に従うゆえ指揮を頼む。』
『レイの言うことを聞いてくれるのデスか?
それなら人間たちの士気を上げて欲しいのデス!
(フフフフ……これならレイの活躍を人間たちにも存分に見せつけられるのデス!)
ユルン! 防壁の内側の敵を倒したら、階段をつけて欲しいのデス! 防壁を緊急の城壁にするのデス!』
『注文が多いなぁ! 分かったよ!』
なにか不穏な言葉が聞こえた気がするが、おそらく気のせいだろう。
では、ウォークライで士気を上げようか。
……その後、人間たちと協力して魔物の大群を駆逐するのに多くの時間はかからなかった。9割以上、レイが倒したのだがな。
他の場所にも行かなくてはならず、可能な限り早く殲滅する必要があるのは分かるが……格下の魔物相手に神器を使っての熱波飛斬はどうかと思うのだが。
人間たちは喜んでいたが、我はドン引きだぞ?
今度こそ、全力全開で魔物連中を蹂躙したので、大満足のレイちゃんでした。
モリガンのパイセンはドン引きしてますが。




