神兎 その126 鏡を見てから出直して来い!(煽り返し)
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
今日も書きかけで寝落ちしてしまい、書き上げたのが6時50分。ギリギリ間に合ったかな?(^^;
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
闘いは一進一退の攻防が続いたのです。
もはや、その本性を全開にして暴れ回るエルウィナス。
6本の腕に持つ剣、メイス、盾。盾も殴りつければ立派な鈍器ですよね。
正直なところ、エルウィナスが振るう武器にはさほど脅威を感じてはいないのです。
相変わらずの素人丸出しでブンブン振り回すだけですし、例えその威力が高くともわたしたちが持つ武器も神の手による不壊の神器。いくらでも受けることはできるのですよ。
しかし問題なのはエルウィナスの武器を防いだ時に、わたしたちの動きが一時的にでも止まってしまうことなのです。
素人丸出しの攻撃でも、その大質量と膂力はけっして侮れず、受ける時は本気で受け止めるのですが、そこで止まると呪いが飛んでくるわけなのです。
もちろん、それだけでなく魔法や髪ドリルもくるし、やはり手数が多いのが面倒ですね。
というわけで、武器攻撃もなるべく受けずに、回避しながら隙を見て攻撃、といったところですかね。
目論見通り、的であるディアお母様たちは神獣変化して小さくなったので、そう簡単には大味な武器攻撃など当たらないですけどね。
『エエイ!ちょこマカとハエのようニ鬱陶シイわ!』
なかなか当たらなくてイライラしたのか蠅に例えられてしまったですね。ま、そんな見えすいた挑発に乗るようなわたしたちじゃあないのです!
『フン!我らがハエならば、お前はいったいなんだ? 化け物め。鏡を見てから出直してくるのだな!』
居た!
挑発に真っ正面から立ち向かう人が!
怒って、マナお姉様を追いかけ始めるエルウィナス。
猛然と攻撃を集中しているのですよ!
しかし、それをヒラヒラと余裕で避け続けるお姉様。スピード特化は伊達じゃないのです!
闇の槍、剣、剣、メイス、剣、髪ドリル……時々呪詛も混じってるのですが、すべてかすりもせず。
『ハハハハッ!どうした化け物? 我はここだぞ?』
さらに煽る、お姉様!
『まったく、あの子はまた調子に乗って……。』
『ですが、お姉様。マナが囮になってくれている、今のうちに攻撃をするべきです。』
『そうですね。時間は稼ぎますが、削れるだけ削るべきでしょうね。みな、行きますよ?』
『はい!』『おう!任せな!』
マナお姉様を追いかけ回すエルウィナスの、さらに後背から半包囲して攻撃するのです!
ディアお母様が、ブレスで開けた傷口にさらに大斧で魔神撃を叩き込む!
さすがに無視できなくなったのか、エルウィナスが振り返り様に長大な尻尾で薙ぎ払うのですが、魔力をこめた大盾で防ぎきるのです!
そして、その反動を使って退避、距離を取ると……。
『どうした化け物? 我のことを忘れるとはつれないではないか。』
逆方向からマナお姉様がブレスで攻撃するのですが、それは盾で防がれたのです。
うーん、やっぱり攻撃が通じないわけじゃあないですが、決め手に欠けるのですね。




