間話 その51 水龍王 大瀑布
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
今日はこのあと12時に、600万pv記念の間話を投稿いたします。ミラさんたちは登場しませんが、楽しんでいただけたら幸いです。
投稿を始めてから三年目に突入しておりますが、ここまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました!
これからもよろしくお願い致します!
\(*´∇`*)/
わたくしはフラムやマナと違って飛ぶのは得意じゃないんですから、主様もあまり急かさないで欲しいものです。
まあ間に合ったから、いいんですけどね。
魔力ならば龍王随一なのは伊達ではありませんから。
膨大な魔力にものをいわせて、転移と身体超強化を使いここまで来ることが出来ました。ジェット水流で加速することもできますが……空を飛ぶ以上、下界に豪雨をもたらしてしまいますからね。残念ながら断念いたしました。
海ならば、けっして負けはしませんのに。海ならば!
こうして白鳥と狼の神獣を助けることもできましたし、これは後で主様に褒めていただかなくては。とりあえずハグと目を見つめながらの撫で撫では必須ですね!
『……助けていただき、ありがとうございます。水龍王様。』
『わたしからも感謝を。わたしは月神ルーナラーナ様の眷属、セイリオスのランと申します。こちらはかつては堕ちた女神の眷属であった白鳥のオデット。今は許されて女神の眷属からは外れております。』
この子は……あの堕ちた女神の眷属だったのですね。
それでかつての仲間たちである黒鳥に対して、非情になりきることができなかったのでしょう。
仕方がないことですが、まだ覚悟が足りないとも言えますね。
それと狼の神獣は、ミラの妹分とか。
ウフフ、さすがはミラですね。この地に生まれ変わってより、たった2年で神獣すら従えるとは。
ミラのことを聞きたくもありますが、今は戦闘中。
話すにしても、黒鳥たちを倒してからにいたしましょうか。
『礼ならば、わたくしを遣わした主様、龍神ヴァスキデオス様に。わたくしは主命を果たしただけですわ。
まあ、生まれたてと、生まれ変わりたての神獣にしては良くやったと褒めて差し上げましょう。
あとはわたくしの仕事です。』
一匹は先ほどのブレスで吹き飛ばして……バラバラになって落ちていますね。残るは、空に一体と地に三体ですか。
わたくしのブレスは超高圧の水流。
遥かな深海のさらに数倍もの圧力と、魔力と神気をこめた大量の水は物理的に対象を叩き潰します。
細く細く針の如く絞れば、妹のマナのブレスのように対象を切り裂くことも可能ですし、水魔法と併用して地上に大津波を巻き起こすこともできます。やらないですけどね?ご命令がなければ。
『ランとやら。そなたには飛んでいる最後の一匹を任せます。できますね?』
『もちろんです。お任せください!』
『よろしい。残りはわたくしが倒しましょう。』
黒鳥から魔法やブレスが飛んできていますが、巨大な水球の盾を作り、すべて防ぎます。
フフフ、水はすべてを受け止めると同時に、すべてを押し流す。まさに最強の矛であり盾なのです!
水龍王である、このわたくしに逆らうなど身の程を知るがいい!
『大瀑布!』
わたしを覆う水球が形を崩し、下へ、黒鳥たちのいる場所に流れ落ちていく。
そこに範囲を広げたブレスを合流させ、水圧を加えて……一気に押し流す!
ドドドドドドドザァアアアアアアアアアア…………!!
吐き出すブレスと魔法で生み出した水が巨大な滝となって降り注ぎますが……黒鳥たちは初撃で粉々になったようですね。
さらに言うなら、神気がこめられた水は聖水も同じ。
穢れたアンデッドが耐えられようはずもありません。
瀑布を止めて横を見れば、狼の神獣ランが加速しての体当たりで黒鳥にとどめを刺したところ。よろしい。思っていたよりはやりますね。
あとは久しぶりにお姉様とミラ親子にご挨拶しに行きましょうか。ウフフ、楽しみですね。
……死の砂漠に突然、聖なる湖ができてしまいましたが、砂漠を浄化するにはちょうど良いでしょう?
性格は大人しめに見えて、地形破壊効果は一番高いかもしれません。自分で津波が作れるわけですからねえ。
人里の近くでは全力出せないタイプです。それをいえば他の連中もそうですが。(^^;




