間話 その47 風龍王 ヒーローは遅れてやって来るのだ!
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
風邪ひ〜た〜。(^◇^;)
検査してもらったから、コロナやインフルじゃないだけマシですが、発症が昨日で検査も昨日だから検出されないこともあるそうです。
薬飲んで熱(37度)は下がったけど、まだ節々が痛いのでもう二日お休みをもらいました。
つまりは、体を休めなきゃいけないから、執筆はお休みですね。
カサイサンの次回作にご期待ください。
これからも楽しんで頂けると幸いです。
主様から伝えられ、慌てて飛んできてみれば危ないところだったな。速さでは龍王随一の我でなければ間に合わなかったところだ。
我が主様である龍神と大姉様との間の子、ミラ。
その転生体がいると聞かされたのも、つい最近のこと。
忘れもしない、あの馬鹿女神に呪い殺された可愛い妹分に再び会えるのを楽しみにしていたのに。
予想より早く馬鹿女神の封印が解けたから、我ら龍王にも助力せよと主様からご下命があったのだが、急いで駆けつけてみれば……。
初めて見るが、うさぎの神獣?角があるから角うさぎか?
それと虹蛇。体が小さいから分体だろう。
周囲にいるのは馬鹿女神の眷属か。
吹き飛ばされ、今にも追撃されようとした時、全速で割り込み、我が龍鱗で守り切る!
フン。この風龍王に風のブレスとは。
我が龍鱗は風属性無効。
貴様らの攻撃など毛ほども効かぬわ!
呆気に取られてこちらを見ている、うさぎの神獣に語りかける。
『お前たち、よく頑張った。
フッ。我に風のブレスは効かない。
この風龍王にはな!』
……決まった……。
完璧なセリフまわしだな、我ながらカッコいい。
我に惚れるなよ?
『あなたは、いったい誰なの?』
見たところまだ幼いようだな。
こちらを上目遣いで見上げる大きな紅い瞳。
…………可愛いではないか。
幼い頃のミラを思い出す。
あの頃のミラは可愛かったな。我を「マナおねえちゃん!」と慕って、我の後を着いて歩いたものだ。
『我は畏れ多くも龍神ヴァスキデオス様の眷属。
名を風龍王マナスヴィンドという。
見知りおけ、うさぎの神獣よ。』
名乗るとうさぎの神獣は顔を綻ばせた。
『助けてくれてありがとうなの、風龍王様!
わたしはミラお姉ちゃんの妹分のリルっていうの!
ミラお姉ちゃんのお母さんが地龍王様だから……風龍王様はミラお姉ちゃんの叔母さんなの?』
ピキッ
『フ、フフフフ……。我はミラの姉貴分。
ゆえにミラの妹分のリルよ。お前にも我を「マナお姉様」と呼ぶことを許そう。
よいか?「マナお姉様」、だぞ?』
『わ、分かったの!マナお姉様?』
『それでよい。』
うむ。分かればよい、分かればよいのだ。
『あの〜〜?ご挨拶はいいんですけど〜〜。
あちらさんが困ってますが〜〜?』
むっ。
そうだった。今、この場は戦場。
呑気に自己紹介などしている場合ではなかったな。
『さて、馬鹿女神の眷属たちよ。
すでに馬鹿女神の討伐は決定事項。
大人しく滅ぶか、抵抗して滅ぶか選ぶがいい。』
抵抗するか……愚かな。
抵抗などしなければ、苦痛も恐怖もなく滅ぼしてやったものを!
我は三対6枚の翼を広げ地上より飛び立つと、全身に魔力と神気を巡らせる。
馬鹿女神の眷属どもから魔法が飛ぶが、その程度で我が龍鱗を貫けようはずもなし。
お返しに我がブレスを受けよ!
これが龍王の吐息だ!
我が口腔から放たれるは、極小の竜巻。
しかし、そのうちに内包されるのは圧倒的な魔力と破壊力。
それが我が意に従い、自在にうねり、鞭のように、綱のように。あるいは刃のように襲いかかる!
空を飛ぶ眷属どもをバラバラに切り刻み、地に落ちた眷属は逃げようとしたが、ブレスを螺旋状に身に纏って体当たり!
粉々にしてやったのだ!
ブレスが自在に操れるなら、体当たりする必要はないだろうって?
フン!カッコいいから問題ない。
さて終わったな。
あとはこの可愛らしい、新しくできた妹分を連れ帰り、存分に愛でるとしよう!
『あの〜〜?まだ、他のところが終わってないんですけど〜〜?』
風龍王様はイメージとしてはクール系ロリキャラです。
龍体顕現してるから威厳がありますが、人化すると外見年齢はリルとレイの間くらいでしょうか。
あと、風龍王のブレスのイメージはジョジ⚪︎の第二部、ワム◯さんの最終技です。あくまでもイメージですから同じものではありません。




