神兎 その94 フルアーマー・ミラちゃん見参!ジュワッ
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
年明けから地震に事故に大変でしたね。
それでも、一歩間違えば被害者数の桁が増えていたかもしれないと考えると、不幸中の幸い、と言えるかもしれません。
これで厄を落として、あとは良い一年になってくれるといいですね。
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
アイテムボックスの中の武装を意識して、瞬間着衣!
同時に七角神剣を持つ右手を高く掲げて、某ウルトラ男の変身ポーズを決めたりなんかして。ジュワッ!
わたしの体が一瞬、金色に光ったかと思うと、次の瞬間にはもう完全武装済み。
額にはわたしの瞳と同じ色の宝石がはまった白銀の額冠。
胴体、両手脚を黄金の鱗鎧で覆われ。
やはり龍鱗をあしらった、両サイドに深いスリットの入ったスカート状の装甲服を纏い。
最後に同じく龍鱗の丸盾を左腕に通し、右手に七角神剣を構えて、完成!
これぞ、亜神ミルラーナの戦闘モードなのです!
フルアーマー・ミラちゃん見参!
鍛治神様に鎧を渡された時、神眼で鑑定してみたんですけどね?
これがまあビックリ!
なんと素材に龍神様の鱗が使われているという、超絶豪華な武具なのです!言わば、神の体の一部!
しかも、胸の中央には逆鱗まで使ってるんですよ⁈
逆鱗って一枚しかない、超希少部位ですよね?
ランクも当然、Sすら超えた横棒表記の『ー』。
その名も『神龍鱗の鎧』!
『神器・神龍鱗の鎧、盾 ランク ー 龍神の鱗を材料に、鍛治神がもてる技術をすべてこめた、この世に二つとない至宝の鎧と盾。不壊。鎧の胸部には龍神の逆鱗が使われており、その威光をもって身につけた者をあらゆる攻撃から守るだろう。極めて高い物理、魔法防御力、状態異常耐性をもち、万能属性すらある程度は防ぐことができる。逆鱗を失ったことで龍神は一時的に神力を大きく減衰させているが、それを覚悟の上で提供した龍神の想いを汲んで、鍛治神は全力で作り上げたようだ。』
…………。
龍神様とは、神々と契約した時以来会ってないんですけど、かつての自分のお父さんだったわけですよね。
記憶がないから、急にパパと言われてもまったく実感がないのですが。
それでも神としての力が減ってしまうのも覚悟の上で、逆鱗を材料として提供してくれるなんて。さすがにジーンとくるというか。
それだけ娘……の魂の生まれ変わりであるわたしを、大切に思ってくれているのですかね?
なんだか不器用な親父なのです。
感じ入っているわたしの横で、ディアお母様は『その程度、やって当然!』と鼻息も荒くおっしゃっていたのですけどね。
でも、少しだけ龍神様に対する言葉使いが軟化したような気がするのですよ。
……わたしもこうして転生してるわけですし、夫婦喧嘩が終わる日も近いかな?
三千年越しの、なんとも気の長い夫婦喧嘩ですが。
変身ポーズはウルトラさんかお面ライダーさんかで迷いました。




