神兎 その89 新しい名前、ル・シーニュ
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます♪
m(_ _)m
まだ、決戦は始まりません。が、ようやく白鳥さんの処遇が決まりそうです。よかったよかった。
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
わたしの言葉を聞き、呆然、愕然としているオデットさん。
自分の手や見える範囲の体を確認して、呪われた証である黒い染みも無くなったこと知り、さらに驚いたようですね。
フハハハッ!
わたしがついていながら、真っ正直に死なせるわけがないじゃないですか!
月神の眷属にして亜神である、このわたしがね!
さあ、とどめに名前を上書きして、わたしの眷属に……は今はまだ無理ですか。亜神ですし。
せめて、わたしの従魔にしてやるのです!
これもエルウィナスに対する挑戦、挑発にもなるという一石二鳥ですね!白鳥だけにね!
「生まれ変わった証に、あなたに新しい名前を授けるのです。
あなたの名前は、
【オデット・ル・シーニュ】
ル・シーニュは異界の言葉で白鳥を指すのです。
呪詛と瘴気の中でも黒く染まりきらなかった、あなたに相応しい名前ですね。
これからは、わたしのために生きて、尽くして欲しいのですよ。」
一見すると、パッと付けたように見える名前ですが、思考加速を最大限に発揮して、さまざまな検討を加えた結果、これがカッコいいかなと思って決めたのです。
なにか、ロボットもののマンガで見たような気がしたので。
候補としては、双子のお兄さんの名前オディールを足して、某ブランドの名前にしようか、それともギリシャの軍神アテナに仕える聖なる闘士から取ろうか、とか考えたんですけどね。
あと白鳥さんといえば、麗子でございます!とか。
レーコ……案外悪くなかったですかね?
『いや、ル・シーニュでいいんじゃない?
綴りは違うけど同じ読みの言葉で、新たな萌し、予感というのもあるみたいだし。
生まれ変わった白鳥に相応しい名前だと思うよ。
ちょっとカッコよすぎて、厨二臭いけど(笑)。』
う、うるさいのです!
ひと言余計なのですよ!
コホン。
兎も角、新しい生、新しい幸せの萌しを感じさせる、良い名前なのです。
「さあ立って、わたしの白鳥。
あなたは、わたしのために祈り、こうして家族に巡り会う幸せをくれたのです。
だから、今度はわたしがあなたを幸せにしてみせるのですよ!」
まだ膝をついているオデットさんに手を差し伸べるのです。
まだ逡巡しているのか、わたしの顔と手を交互に見つめるオデットさん。
「わたしに……幸せになることが許されるのでしょうか……。」
まだ言うか!
でも、ようやく自分を許せそうなところまで持ってきたのです!
このまま畳みかける!
「当たり前なのです!
あなた以外の誰が許されるというのですか!
反省のまったく見えない連中と一緒にしない!
それに……自分のしでかしたことを省みない、僻み根性のストーカー殺人犯と戦わなきゃいけない、哀れなわたしを助けてはくれないのですか?
償うというのなら、最後まで手伝って欲しいのです!」
わたしの言葉を聞いて、目を丸くしてからプッと吹き出すオデットさん、
それから、クスクスと笑いながらもわたしの手をとり、しっかりと握って応えたのですよ。
そのお顔に浮かぶは、微笑みながらも一筋涙がこぼれるという、綺麗な泣き笑い。
「……分かりました、ミラ様。
まだ自分を許すことはできませんが……わたしの全身全霊をもって、あなたにお仕えいたしましょう。」
色々とあたりましたが、ル・シーニュに決まりました。フランス語で白鳥の意味です。
元ネタは、ガンダムマンガのエコールデュシエル(天空の学校)。最後まで読んでないからオチは見てないんですけどね。
ただし、「ル」は定冠詞で英語の「ザ」にあたります。
つまり、オデット・ザ・白鳥、というわけですね。
なんか、昔のプロレスラーのリングネームっぽいですね。(^^;
アンドレ・ザ・ジャイアントみたいな。




