神兎 その88 なぜ……?どうして、このまま死なせてくれないのですか……。
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
なにかに当たったのか、全身がかゆく、じんましんっぽく赤くなっている、夜中の12時現在。
オトン、オカンも同じもの食べたはずなのに、なぜ自分だけ?
急にアレルギーにでもなったんでしょうか。
明日は休みなので病院行ってきます。
あーかいかい。でもかくと余計かゆくなるから、かゆみ止め塗って我慢我慢。
これからも(かきかき)楽しんでいただけると嬉しいです。
万能属性の斬撃によって抵抗もなく結界を切り裂き、その先にいたオデットさんの左肩から右脇にかけて一直線に断ち切ったのです!
背中の皮一枚残したから、いつかの堕女神の化身みたく切断面がズレることもなく、ただ前に倒れ伏すオデットさん。
切り裂かれ、砕け散った結界の欠片たちが雪のように降りそそぎ、それも溶けるように消えていくのです。
地面を濡らしていく血液。
(あり……が……とう…………。)
途切れとぎれに感謝の言葉を紡ぎ、それを最後にこと切れたのか動きを止めたのです。
その体から魂が離れた、その時!
待機していた魔法を解き放つのです!
「死者蘇生!」
流れ出る血が止まり、拍動を再開する心臓。
そこへ追い打ちの〜?
神薬投下!
フッフッフ。
こんなこともあろうかと、玉兎パイセンたちに教えてもらって作っておいたのですよ!
それにしても、まさかお月見で作ったお団子状のものが神薬だったとは。
おかけで、パイセンたちの前でおっぱいエリクサーを出すという、恥ずかしい目にあってしまったのです……。
もちろん、人型ではなく元のうさぎの姿で、ですけどね。
『神薬 玉兎の乳、龍の血などの希少な素材をふんだんに使い作られるという、エリクサーすらも超え、神々すら癒すことができる奇跡の薬。体力、魔力、神気の全回復、すべての状態異常の解除、欠損を含むあらゆる傷の治癒、すべての病気の治療と、およそ起こりうる身体の不具合は癒すことができる。できないのは死者の蘇生くらいか。』
一見すると、お団子にも見える神薬ですが、手触りはプヨプヨとした柔らかいグミというかスライム状というか。
オデットさんに軽く投げると、パシャリと破裂して白い液体が体に染み込んでいったのですよ。
「うっ……。」
自らが流した血にまみれながらも、息を吹き返して目を覚ますオデットさんなのです。
「いかがですか?生まれ変わった気分は。」
地面に手をつき、体を起こしながらも答えるオデットさん。
「……わたしは……死んだはずでは……?」
「ええ、そうですよ?
たしかにあなたは死んで、魂は体から一度離れたのです。
まあ、わたしが即座に蘇生させたのですけどね。」
血だらけの自分の姿を見て、ようやく理解が追いついたのか、こちらを見て問いかけるのです。
「なぜ……?
どうして、このまま死なせてくれないのですか……。」
「何度も言うように、あなたの罪はもう償われたのです。
今、わたしがその罪ごと切り捨てたのですから。
これからは、あなたの献身と祈りに対する報酬を受け取る番なのですよ。
一旦は命を絶ち、蘇生してから神薬を投与したから、もうあなたを蝕む呪いも消えたはず。
文字通り、あなたは今、死して生まれ変わったのです!」




