アルミラージ その31 はじめてのまほう(ただし喰らうほう)
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これからも楽しんでいただけたら幸いです。
ルンルン気分で家路につくのです。
フフフン♪
進化が確定しているのですから、テンションも上がろうというものなのですよ!
オークジェネラルにも圧勝したし、すでに草原の覇者状態なのですから、ここからさらに2ランクもアップするならば、どこまで強くなれるのか……。いやぁ、楽しみですねー。
ついでにリルのやつも安心させてやるとするのですか。
あくまでついでなのです。
さて、ちゃんと言った通りに一番離れたスィートマイホームに隠れているのですかね?
言いつけを守らなかったら、お仕置きなのです!
けっして甘やかしてはいけないのですよ!
鼻息も荒く歩いていると、何か違和感を感じてくるのです。
オークの返り血で血まみれとはいえ、隠密はしているのです。
なのに、ピリピリした空気を感じるのですよ。
気配感知を全開、魔力視で周囲を警戒するのですが、何も無いのです。
……いや、地面をつたって濃い赤色が近づいているのです。
これは何なのですか?
濃い赤色という事は、強い魔力が近づいて……っ!?
自分の足元に赤色がたどり着く前に後ろに飛び退ると、次の瞬間、地面から1メートルほどのトゲ? が十数本飛び出してきたのです!
痛っ!
左足にかすったのです⁈
これは! まさか魔法なのですか?
いわゆる土魔法、アースランスとか、ニードル的な地面から杭を打ち出して串刺しにしてしまうやつなのですか!
初めて魔法を見て感動しつつも、すぐさま警戒レベルを最大まで上げるのです。
こちらが認識出来る距離の外からの攻撃。
うさぎにはかけない冷や汗が出る気分なのです。
魔力が来た方向を魔力視でよおく見ると、遠くにうっすらと濃い赤が見えたのです。
あれが魔法を撃ってきたやつなのですか?
敵の確認をしたいのですが、遠距離ではなぶり殺しにあうだけなのです。
魔法の発動時間やスピードが分かれば、近づくことも出来るのですが。
こちらは足にケガをしているのです。
重症ではないとはいえ、機動力が落ちるのは否めないのです。
悔しいですが、ここは即時撤退するのです。
敵にジェネラルのような超嗅覚があった場合、逃げ切れるかあやしいのですが、オーク系の魔物なら足は遅いはずなのです。
複数のスィートマイホームを経由して、逃走経路を誤魔化せば逃げ切れるかもしれないのです?
不確定要素が多いのですが、今は生き延びることを優先するのです。




