神兎 その78 江戸っ子の女子とおっとり男子?
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
改装してから忙しいのは前に書きましたが、全国的に他の店が苦戦しているから緊急対策でアプリクーポンで割引することに。
結果、『忙しい』→『めっちゃ忙しい』にクラスチェンジ!やったね!
…………もう、もう本当に勘弁してつかぁさい…………。
_:(´ཀ`」 ∠):
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
生み出された二匹の虹蛇は頭を上げ、そろってこちらを向いているのです。
フリフリと、しっぽもそろって揺れているのが可愛いですね。
改めて鑑定してみると、二匹ともリルたちと互角くらいのステータスなのです。
もちろん、分身体だから本体よりも下がるのは仕方がないのですけど、成り立てとはいえ神獣であるリルたちと互角の存在を生み出せるってのはなかなかにすごいことでは?
と、名前も付いているのですね。
ユルンちゃん(♀)とグルンくん(♂)ね。
江戸っ子の男の子がグルンくんで、おっとり女の子がユルンちゃんかな?
『なに言ってんだい!おいらがユルンで、こっちのおとなしいのがグルンでい!』
『そうですよ〜?わたしがグルンです〜。』
まさかの男女逆⁈
江戸っ子の女子と、おっとり男子?
思わずユルさんの方を見てしまうのです。
『う〜〜ん〜〜〜〜。性格までは〜〜分からないです〜ね〜〜〜〜?
意図して〜〜作ったわけじゃ〜ないですから〜〜〜〜。』
ふむ。存在は作れても、内面までは調整できないんですか?
そこら辺は神ならぬ、神獣の限界なんですかね。
と、ユルンちゃんたちに向かって、リルたちが挨拶しているのです。
『リルは、ミラお姉ちゃんの妹分のリルなの!
ユルンさんにグルンさん!よろしくなの!』
『わたしはランと申します。
これからご一緒させていただきますので、よろしくお願いいたしますね。』
『レイはモリガン・ド・グリーアンのレイなのデス!
よろしくなのデス!
それにしても、ユルンは変なしゃべり方デスね!』
あっ。
言われたユルンちゃんの額に、本来見えないはずの青筋が見えた気がするのです……。
怒りマークが付いたような。
『んだとこらぁ!てめえだっておかしな語尾してんじゃねえか!このべらぼうめぇ!』
レイ……。お前、頭は悪くないはずなんですけど、どうしてこう、トラブルを起こすのですか……。
ちょっと、再教育が必要かもしれないですね。
カァカァ!シャー!と、威嚇しあっている二匹。
『やんのかコラ!』『レイの方が強いのデス!』
そして始まるケンカ!
ヘビ対鳥なら、種類にもよるのですが通常なら鳥の方が有利ですよね。
ヘビの視点では上からの攻撃は想定してないから、空から急降下してヒット&アウェイすれば完封できそうですし。
ですが、人間以上の知能を持つ神獣ではそれは当てはまらないですよね。
あーあー……。
最初はクチバシで突っついたり、爪で引っ掻いたりしていたレイですが、一瞬の隙を突かれて巻きつかれると、ギリギリと締め上げられているのですよ。
バサバサと暴れて巻きつきを解こうとするのですが、こうなるともう自力では解放できないですね。残念!
『どうだこの野郎!まいったかっ!』『ぐぬぬぬ……!降参なんてしないのデス!』
ハァ。
ひとつため息をつくと、わたしは仲裁に乗り出すのです。
まあ、子供同士(生後数ヶ月と生後三分)のケンカと思えば可愛げがないこともない、のですかね?




