神兎 その70 思い出の村
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
リニューアルオープンしたばかりだから仕方ないんですけど、平日でさえ改装前の週末並みに忙しいです………。
早く落ち着いて欲しいですね。(´・ω・`)
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
どさ回りといえば、ここは外せないですよね!
今、わたしたちがいるのはリルたちと最初に訪れた村!
あれから一年と経ってないはずですが、なんだか懐かしい気分なのです。
……初めて人間と話したこと。
……初めて(ちゃんとした)服を着たこと。
……初めて盗賊たちを生き埋めにしたこと。
みな、今となってはいい思い出ですね。
わたしたちが村に入ると、大歓迎されたのですよ!
まあ、それも当然ですけどね!
なにしろ、わたしたちは命の恩人なのですから!
「おかえりなさい!ミラおねいちゃん!」
天晴れママの娘が嬉しいことを言ってくれたのです。
わたしたちはもともと野生の魔獣。
仮拠点として巣穴は作っても、気の向くままの旅暮らしですからね。
「おかえり」なんて言ってくれると、なんだか故郷ができたような気がするのですよ。
嬉しかったので、ちょっとサービスしてしまったのですけどね。
祝福するのはもちろんのこと、お土産として作った櫛と手鏡もあげたのです。
さすがは鍛治神様の加護なのです!
はじめて作った鏡と櫛ですが、簡単に作ることができたのですよ!
まずは土と火魔法で材料(硅砂でしたっけ?ガラス工房で分けてもらったのです。)を溶かして成形。
あとは、裏面に溶かした真銀(やっぱりあった、ファンタジー素材!)を塗りたくって、枠も金属を溶かして加工で、出来上がり!
ちょっと重いけど、なかなかに神秘的な鏡ができたのです!
櫛はもっと簡単ですね。
思考加速と並列思考でいい感じの木材を風魔法で削るだけ。
この手鏡には光魔法と神気を仕込んであるから、もしまた盗賊なんかに襲われた時には多少の役には立つのですよ。
具体的には、わたしの光分身(角うさぎバージョン)が出てきてコンニチワ。
ぼっちゃん一緒に遊びましょ?とばかりに殲滅してくれるはずなのです。
よしよし。これで何があっても大丈夫ですね。
このまま真っ直ぐ育つのですよ?
それと、村長の奥さんにもお土産を渡したのです。
こちらは手鏡どころか、姿見ほどの大きさの鏡をあげたのですよ。
受けた恩は……倍返しだ!どころか十倍返し以上ですけどね?
奥さんは恐縮しきりで何度も断ろうとしてきたのですが、そこは亜神の権威でゴリ押しに押し付けたのです。
……ちょっとだけ申し訳ない気持ちがないこともないんですけどね。
だって、手鏡程度でいいお値段がするなら、姿見なんてそれこそ大金持ちとか貴族レベルじゃなきゃ手に入らないですし。
例えるなら、旅行の餞別に普通のカバンをあげたらお土産に高級ブランドバッグをもらってしまった、みたいな感じ?
まあ、木彫りの熊じゃないだけマシなので我慢するのですよ。
こちらにも当然魔法は仕込んであるので、困った時には鏡に向かって祈るよう伝えておいたのです。
……それと……。
(魂の)母である、ディアお母さまと再会できたことを伝えたら、「母親と会えたんだねぇ……!よかった……!本当によかったよ!」と泣きながら喜んでくれた上、また抱きしめてくれたのです……。
我が事のように喜んでくれるとは、相変わらずいい人ですよね。
そんないい人にはお土産プラス、祝福もプレゼント!
ちょっとだけ病気に強くなったから、頑張って長生きするのですよ?
初めて人間と話したこと。
→ヴォルパーティンガーその49
初めて(ちゃんとした)服を着たこと。
→ヴォルパーティンガーその55
初めて盗賊たちを生き埋めにしたこと。
→ヴォルパーティンガーその51
あとは村長の奥さんがらみは、その67と間話の9でしょうか。
お土産の伏線は回収されたはず!たぶん!
(^^;




