神兎 その68 結成!TUG48!……は反対多数により否決されたのです。
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
今日は、前回のお話のミラさん視点です。
あと、お店の改装オープン前日にあたります。
さぁて。準備は間に合うのかなー?
まあ、無理くり間に合わせるんですけどね。(^^;
これからも楽しんでいただけると幸いです。
公都にある宮殿のバルコニーからにこやかに手を振っているのですよ。
気分は皇室の一般参賀ですね。
横に並ぶお歴々もロイヤルな人たちですし。
この国の元首である大公さんに、小太り公子、公女であるフィリーとお姉さんの巫女、クリスさん。
そして、わたしの後ろには人型のリル、ラン、レイのいつもの三匹に新たなメンバーであるディアお母さまが。
お母さまを紹介した時に、また戦闘侍女のキャシーさんのお顔がまっ青に。なんかゴメンなのです。
まあ、伝説にも謳われる地龍王その人に会ったのですから、それも仕方ないですよね。
見た目はちょっとガタイのいい、上品な美女なんですけどね?お母さまは。
兎も角、神々から加護と祝福をもらい、新たに亜神となった者として紹介されたのですが……。
ぱっと見ではただの美少女にしか見えないし、多くのひとは遠目でしか見れないからちょっとざわつくぐらいで反応はいまいちだったのです。
だから、分かりやすくするために神獣変化してやったのですよ!
角、うさ耳、翼にしっぽが生えて、神気が溢れ。
さらには身体超強化までして、体を光らせてやったら、一瞬の沈黙の後、大歓声が。
フフフン♪
どうですか?
神々しいのですか?
まあ、眷属すら通り越して亜神となったのですから、神々しくても仕方ないのですけどね!
しかも、亜神になったのは自分で苦行をしたわけでもなく、神々から加護をもらうことでラクラク進化(他力本願)なのです!
でも、その代わりにラスボス(堕女神)と戦うハメになってしまったのですよ……。
タダより高いものは無いってことですかねぇ……。
むっ?
助けてくれて、ありがとうとな?
歓声の中、わたしの名を呼び、感謝を告げる方向を見ると……。
うろ覚えですが、黒鳥(特大)と戦った時にかばった女の子かな?
逃げるように伝えたからか、無事だったようですね。
よかったよかった。
目を合わせてニッコリ微笑み、手を振ってあげたのです。
あはは、お返しにさらにブンブン手を振りかえしてきたのですよ。
これであの子もわたしの信者になってくれたらいいですね。
今ここに集まっているのは、おそらく1万数千人ほど。
多くとも五万人は越えないであろう公都の住人の3割から4割程度の人々が集まっていて、その中でどれだけの人がわたしを信仰してくれるのか。
…………よし!
これからは「会いに行ける亜神」をコンセプトに信仰を集めていくのです!
TUG48的な。四十八匹もいないですけど。
神殿でわたしと握手!みたいな?
どうですか?みんな。
『ミラお姉様……。
ただ握手するだけでは、よからぬ事を考えたオスたちが集まってきそうです。
それよりは重病患者や重傷者を癒やした方が分かりやすくご利益を示せるかと思いますが……。』
『ランちゃんの言う通りなの!
人間のオスと遊ぶくらいなら、リルと遊んで欲しいのよ?』
『集まってきた、よからぬオスを皆殺しデスか?』
『レイ、むやみに人を害しては信仰は集まりませんよ?
けれども、わざわざ無礼な者たちを集めて相手をする必要も無いでしょう。
ランの言う通り、困っている人たちを助けるべきですね。』
うーむ。それもそうですね。
わたしも、不特定多数の知らない男たちと握手とかしたくないですし。
……ルーナ様が嫌がりそうな気もするし。
それじゃあ、町のお医者さんが潰れない程度に重傷者を癒やしていくのです!
昨日の時点で、まだメイン売り場が完成していない件について。
本来なら今日はポップ付けて、セール品用意しておしまい、のはずですけど……。
ま、まあ、ブッチョさんに、ジャーマネさん、テンチョさんたちが応援にきてくれてるから、なんとかなるでしょう!きっと。きっと!(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ ω °̥̥̥̥̥̥̥̥`)




