神兎 その48 武闘派お母様、殺る気満々ですね!
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます♪
m(_ _)m
今さらですが、ネット配信でオーバーロードのアニメシリーズを見ました。面白かったです。
やっぱりリザードマン編はいいですね。
あと歌。カッコイイ。
DVDとか買わなくても、見逃した作品が見れるとはいい時代になったものです。^_^
これからも楽しんでいただけると幸いです。
さ、さてさて、改めて落ち着いてお話をするのです。
立ち話もなんですから、わたしが土魔法で人数分の椅子と円卓を作ったのですよ。
その様をニコニコと見守っている地龍王ママン。
……やっぱり気恥ずかしさの中に、ちょっぴり嬉しさを感じるのですね。
リルたちのおかげで寂しくはなかったですけど、まさか、この年(2歳半)になってから家族が、それも母親ができるとは思わなかったのです。
普通、養子になるなり急に家族が増えたからって、実感が無いですし、ゆっくりと時間をかけて家族になっていくと思うのですけど。
ところがわたしの場合、記憶も思い出も無いけど、実感だけはあるというなんとも不思議な親子関係ですね。
それは兎も角、皆にも着席してもらって、いざ勧誘!
「コホン。ルーナ様からお話は聞いていると思うのですが……。
わたしは封印された、堕ちた女神を討伐しなければならないのです。
そこで、戦力増強のためにも地龍お……母さまにも手伝って欲しいのですよ。
危険な旅になるのですが、お願いでき「いいですよ。」……はい?」
食い気味にオッケーもらったのです!
「事情はルーナ様からも聞いています。
本当はミラ……あなたを戦わせたくはありませんが……。
神々と契約までしたのなら是非もありませんね。
ならば、わたしも戦います。
むしろ、大切な娘が戦うというのに、このわたしが参戦しない理由などありませんよ。」
おおっ!
頼もしいお言葉なのです!
「それに……。」
それに?
「わたし自らの手で、あの女を叩き潰せるとは……これこそ望外の喜び。
この時をずっと待っていたのですから。
……フフ、フフフ……腕が鳴りますね……。」
……うわぁ……。
さ、さすがはSランク、100レベル。
不敵な表情で拳をバキバキと鳴らし、物騒な気配を辺りに振り撒いているのですよ。
唇の端が吊り上がってるけど、目は笑ってないという。
申し訳ないですが少〜しだけ、ほんのちょっと怖いのです……。
ああ、お母さまが味方で良かったぁ!
これからはママンを怒らせないようにするべきですね!
そんなつもりはかけらも無いですけど!
それにしてもこの気配は凄まじいのひと言。
人間や並みの魔物が間近で受ければ、良くて泡吹いて気絶、下手すればショック死しかねないんじゃないですか?
まるでどこかのゴム人間が出す覇王の気ですね。
……そういえば、わたしたちも威圧してハゲ伯とかに泡を吹かせていたような。
なるほど。だから今も、みんなちょっと鳥肌が立つくらいで済んでいるのですね。
「地龍王殿、殺気がもれておりますよ?
お気持ちはよくわかりますし、わたくしたち玉兎も同じ気持ちですが……。その闘志はかの女神に会うまでとっておかれませ。」
さすがは古参の玉兎パイセン。
この威圧感の中でも冷静にお母さまをたしなめているのです。
「……申し訳ない、リリアナ殿。
あなたの言う通りですね。この思いは直接あの女にぶつけてやるといたしましょう。」




