神兎 その47 気を取り直して自己紹介!
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけたら嬉しいです。
レイをはじめ、妹たちの前であまり情けない姿を見せてもいられないので、そろそろお話をするのですよ。
……皆に暖かい目で見られるのがつらいというか……その、恥ずかしいのです……。
後輩の前で、先輩から頭を撫で撫でしてもらったかのような居た堪れなさを感じるのですね。
だーー!!
気を取り直して、改めて自己紹介するのですよ!
わたしは、コホンと咳払いをすると一歩だけ離れて地龍王様にご挨拶するのです。
大人しく抱擁を解き、離してくれる地龍王ママン。
こんな細かいところにも、わたしに配慮してくれる優しさを感じるのです。
「……改めてご挨拶申し上げるのです。
わたしの名はミルラーナ。
元は地上で生まれた一匹の角うさぎですが、月神ルーナラーナ様より名付けられて眷属となり、また太陽神様をはじめ諸神の加護をいただき亜神に進化した神獣なのです。
あなた様は、龍神の眷属である地龍王様ですか?」
「……ミルラーナ……良い名前ですね……。
ええ、そうですよ。わたしは畏れ多くも龍神より加護を受け生み出されし地龍王。名をサーガランディアといいます。」
ようやく、名乗れたのですね。
まあ、おそらくお互いの素性は知っていたのですけど、ご挨拶は大事なのです。
「後ろにいるのは、もとはわたしの従魔で、今はそれぞれの神々から加護をいただいた眷属。わたしの自慢の妹たちなのです。名前は左からリルルーナ、ユウラン、レイリーン。
地龍王様にもお見知りおきをお願いするのです。」
リルたちも紹介して頭を下げるのですが。
「……地龍王様などと他人行儀な……。どうか母と呼んでおくれ……。」
悲しげなお顔で言われてしまったのです……。
いや、呼びたいのはやまやまなのですけどね?
さっきも言ったのですが、言うなれば赤子の時に離ればなれになり、記憶のない状態での再会ですからね?
今さら「お母さ〜ん!」とは呼びづらいというか、気恥ずかしいというか……。
むしろ、「ママーン!」とかの方がネタに走って言いやすいというか。言わないですけど。
少しだけ悩んでいると……。
「もう母とは呼んでくれないのですか……?」
大きな瞳を涙でうるうるさせての懇願には敵わないのです!
「お、お母さま!! で、よろしいですか⁈」
慌てて言うと、ニッコリと綺麗な笑顔で頷き、再びムギュッと抱きしめられてしまったのです。
……久しぶりの再会なのは分かるのですけど、このお母さまんは感情が豊かというか、感激屋さんなのですかね?
今日は、違国日記の最終11巻を買ってきました。
こちらも映画化するそうで、楽しみなような、不安なような。
アニメ化は兎も角、好きなマンガの実写映画化って当たり外れが激しいからちょっと怖いです。




