神兎 その30 闇魔法『正直爺さん』
Danke, dass du immer meine unansehnlichen Werke gelesen hast.
m(_ _)m
Ich hoffe, Sie werden es weiterhin genießen.
(今日はドイツ語でご挨拶。かろうじてダンケが分かるくらいでしょうか。^^;)
『答えたくないのなら、それでもいいですけれど。
それでも、亜神であり、月神ルーナラーナ様の婚約者でもあるわたしに、随分と面白いことを言ってくれたものですね。
しかも、ルーナ様のことを下賤と?
生と死、復活を司る、神々の序列第三位のお方に対し奉り無礼千万!よほど命が惜しくないようですね!』
念話にも魔力と神気をこめて、さらに圧力をかけるのです。
「ひっ!?」「ひへぇっ!」
ハゲ(伯爵)とブタ(子爵)、二人とも涙、鼻水、涎と顔面大洪水状態。
……あっ。
威圧しすぎですかね?下半身からも大洪水が。
まあいっか。お掃除するのはわたしじゃないし。
おっと、ブタ(子爵)の方が泡吹いて白目をむいているのですよ。
しかーし!
気絶など許さないのです!
ラン。気付を。
「かしこまりました。」
ランは水魔法でバケツ一杯ほどの水の塊をブタ(子爵)の頭上に作ると、解き放ってぶっかけたのです。
「ブホッブホッ!はぁはぁ……。」
このまま楽になどしてやらないのですよ?
さて、苦しめて殺殺してやりたいのはやまやまですが、宮廷を血で汚すわけにもいかないですし、フィリーやクリスさんにスプラッタ映像を見せるのもどうかと思うのです。
何よりも、ハゲに奴隷として捕まっている人や売られた人たちをしっかり調べて確保する必要があるし。
もちろんブタの被害者も……。
今現在いるのかは分からないですが、もしいるのならこちらも保護しなければいけないのです。
……心も体もどれほど傷ついたことか……。
あまり濫用すべきではないのですけど、もし被害者がいたら闇魔法で記憶を消すべきですかね。
兎も角、今、この場ではとどめは刺さないでおくのです。
今はね!優しいわたしに感謝するのですよ!
で、殺さないなら何をするのかというと、悪事を洗いざらい白状してもらおうと思うのです。
もちろん、腰が抜けているとはいえ素直にしゃべるとは思わないので、そこは風船おやじの時と同じく闇魔法の出番ですね。
でも、マインドコントロールで自我を奪えば、わたしが洗脳しているように見えなくもないですよね……。
それではせっかく白状させても信憑性が薄れるのです。
となると……うん、これならいけそう。
本邦初公開その2!
名付けて、闇魔法「正直爺さん」!
説明しよう!
闇魔法「正直爺さん」とは、嘘がつけなくなる魔法なのです!
聞かれたことには嘘をつかずに答えるしかなくなるという、尋問に大変便利な魔法なのですよ!
この魔法が広まれば、拷問なんてものは世界から無くなるかもしれないですね。
まあ、今思いついたから、使えるのはわたしだけですけど!




