神兎 その8 なんですか、そのバカップルムーブは
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけると幸いです。
さてさて。
これでわたしたちの進化イベントはひととおり終わったのですかね?
ルーナ様に床に下ろしてもらって、お暇するのです。
『ミラちゃん……。』
床におりたわたしに向かって、片膝をつき、珍しく真面目な表情で見つめてくるのですけど……。
続きが出てこないのですが?
ちょっとイラッときて、促すのですけれども。
『……ううん。なんでもないよ。』
イライラッ。
なんですか、そのバカップルムーブは。
「ちょっと呼んでみただけ♡」みたいなことを言うんじゃないのです!
しかも、神々の前で!
まったくもう!
これが今生の別れというわけでもないですし、どうせ地上に戻ってからもすぐに口出ししてくるに違いないのです!
話があるなら、また後でゆっくりと聞かせてもらうので。
ちゃんと要点を!
簡潔に!
まとめておくのですよ!
分かったのですか⁈
『プッ、フフフ……まったく、ミラちゃんには敵わないね。
分かったよ。それじゃあまた後でね?』
フン。
分かればいいのですよ。分かれば。
それでは、改めてお別れのご挨拶をと神々の方を見ると。
皆さま、呆れたような生暖かい眼差しで見ておられたのです。
地母神アシュアンナ様は優しく苦笑い。
鍛治神ヴォルカルフタ様はなんか遠くを見ているような目ですね。
戦神エリュフォドラ様は……後ろを向いて震えているのです。
……笑いたければ別に我慢しなくてもいいのですよ?
智神様は……ニコニコしてお髭を撫でているし。
太陽神ソルリオス様は少し驚いた顔ですね。
息子が結婚する前から尻に敷かれている様子を見てビックリしたのですかね。
すまんですね、鬼嫁(予定)で。
龍神様はやはり複雑な表情。
なんですかね、この顔は。
懐かしいような、悲しいような。嬉しいような。
愛しさと切なさと心強さが混ざりあったような。
うーん。初対面なはずなのですけど。
……あっ。思い出した!
たしかルーナ様の前の婚約者が、龍神様と地龍王の娘さんだったのです!
なるほど、それは新しい婚約者に対して、複雑な心境にもなろうというもの。
しかも、その婚約者さんは堕女神に呪い殺されたらしいですし。
さらには、その敵討ちをするのが、新しい婚約者であるわたしなのですから。
それでもちゃんと加護を与えてくれたあたり、応援してくれていることは間違いないのです。
それぞれお別れのご挨拶をして龍神様の番になった時。
『龍神様。娘さんの仇はわたしがきっと討ってみせるのですよ。
朗報を待っていて欲しいのです。』
そう話すと、龍神様は驚いたようですが、フッと微笑むと『……そうか。頼んだぞ、ミルラーナよ。』と言って頭を撫でてくれたのです。
うんうん。
大事な娘を殺された男親の心境を推し測ることは難しいですが。
このわたしが、きっちりとケジメをつけてくるから期待して待っているのです!
怒涛の春休みが終わった……。
_:(´ཀ`」 ∠):
コロナの行動制限がない、久しぶりの春休みはめっちゃ忙しかったです。
いくら人が足りないからって、一日三人だけのシフトは勘弁してください、店長。
m(_ _)m
春休みの平日は、普通の平日じゃあないんですよ!
後書きで愚痴ってしまい、申し訳ありません。(^^;
でも、ゴールデンウィークまではゆっくりできるはずなので、ストックも多少はできそうです。




