神兎 その5 金烏は太陽の元にある限り不死身?逆にいうと、どんなに痛く苦しくても死ねないのです。怖っ。
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
まだまだレイの進化先が決まりません。
また冗長になってないかな……?
ともかく、楽しんでいただけると嬉しいです。
『みんな強そうなのデスけれども、一番強そうなのは金烏デスか?』
レイはまた小首を傾げて聞いてきたのです。
たしかに強そうですし、太陽光を浴びている限り死なないってのもいいですね。
昼間限定ですが、強敵と戦うのにセーフティがあるのは安心材料なのです。
しかし、ソルリオス様から待ったがかかったのですよ。
『お前たちの選択は尊重するが、我が眷属になるのならば気をつけよ。
我が与える力は神々の中でも突出して強大であり、制御することは並大抵の精神力ではできまい。
特に擬似太陽化はコントロールが難しく、失敗すれば小規模の火山の噴火程度の被害が出るだろう。
それと、たしかに我が光の元では不死身ではあるが、当然痛みが無くなるわけではない。
悪くすれば、身を砕かれ切り刻まれる苦痛を灰の一粒、羽毛の一本に至るまで味わうこととなる。
よくよく考えることだな。』
う、うーん。
そう言われると躊躇してしまうのですね。
強大な力を、まだ精神的に未熟なレイがコントロールできるかと言われれば……ちょっと無理っぽい?
だって、生後まだ数ヶ月ですからね。
生命のサイクルが短い野生動物と考えてもまだまだ若いですし。
その子に、ミスれば火山の噴火レベルの災害になる力を預けるのは、申し訳ないけど不安が残るのです。
とりあえず金烏は保留で、次にいくのです。
『レイ、モリガンはどうですか?』
さすがは戦神様の眷属。
長柄武器である矛槍の二刀流とか、どんだけパワーファイターなのか。
『フギンも悪うないぞ?
なあに、ちょいとわしの使いっ走りをしてもらうことになるがの。』
と、これは智神様。
『……わたしは辞退しよう。
新たな種族では不安も大きかろうし、わたしの眷属は四体の龍王だけで事足りるのでな。』
ほほう。龍神様の眷属は龍王だけなのですね。
眷属が四体だけだからこそ、力が集中しているのかもしれないのです。
少数精鋭というか。
……それに、鱗のあるカラスって何ですかね?
なんか、始祖鳥というか、恐竜っぽいビジュアルを想像してしまったのですよ。
能力はブレスに龍鱗と悪くないですが、可愛くないので却下で!
あとはフギンなのですが、魔法能力がめっちゃ高そうなのですけど、魔法は魔力というリソースを消費しなくてはならないのです。
当然、進化すればMPも急上昇するし、神獣変化でさらに倍!になるんですけど、有限である以上は長期戦になれば枯渇する可能性も当然あり得ること。
黒ゴリラ戦のわたしみたいに。
魔法の多重発動も手数が多くて魅力的ではあるのですが、それも火力が上がると同時に消耗も激しくなるはず。
それに比べれば、魔力が尽きても物理で戦えるモリガンの方が汎用性が高い気がするのです。




