間話 その3 ホーンラビット りるはおねいちゃんがだいすきなの!
わたしのなまえはりる。
みらおねいちゃんのいもうとぶん? なの。
みらおねいちゃんはとってもすごいの。
からだもおっきいし、つのもすごくとがってるの。
そのつので、ごぶりんとかおおかみをかんたんにやっつけるの!
あとあと、とってもかしこいの。
めいさい? も、つのをとがらせるのも、ぜんぶみらおねいちゃんがおしえてくれたの。
それにね、うんとやさしいの。
わたしになまえをつけてくれたし。
きずもなめてくれたし。
とってもうれしかったの!
はじめてあったとき、わたしはけがをしてたの。
こわいのにおいかけられて、にげたさきにみらおねいちゃんがやってきたの。
さいしょはとてもこわかったの。
だってちのにおいがしてたし。
でもおねいちゃんはわたしをおいださないで、すあなにおいてくれたの。
むれのなかまでもないのに。
わたしは、ままのおっぱいをのまなくなってからすぐひとりぼっちになったの。
なにがなんだかわからないうちに、たくさんのこわいのにおいかけられて、わたしのむれはちりぢり? になってしまったの。
みらおねいちゃんは、わたしのむれ、かぞく? はたぶんもういきていないっていってたの。
わたしがたすかったのだけでもうんがよかったって。
そう、わたしはとってもうんがいいの。
みらおねいちゃんにであえて、かわいがってもらえて。
ときどきこわくて、くるしいことをさせられるけれども。
それはわたしのためにしているってわかるからがまんできるの。
おはなしができるようになってから、いっしょにねてると、ときどきおねいちゃんのきもちがつたわってくるの。
ねてるときのみらおねいちゃんはいつもやさしくはなしてくれるのよ?
おきてるときはいつもおこってるみたいにはなすのにね。
みらおねいちゃんのこころのなかはとってもやさしくてあったかいの。
ぜったいまもるって。
ひとりでもいきていけるようにつよくするって。
おきてから、まるでままみたいっていったらおこられたの。
なんでだろ?
わたしはじぶんのかぞくをなくしたけれども、あたらしいかぞくにあえたからしあわせなの。
ずっとおねいちゃんといっしょにいたいっていったら、またおこられてたたかれたの。
みらおねいちゃんはとてもちからがつよいからいたかったけど、そのあとたたかれたところをなめてくれたからうれしくなったの。
やっぱりみらおねいちゃんはとってもやさしいの。
りるはおねいちゃんがだいすきなの!




