玉兎 その173 神々の加護をもらったのです!
いつも、つたない作品をお読みいくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけると嬉しいですです。
ふっかふかお胸の感触も柔らかく、安らぐ心地。
これが母の胸(義理の予定)に抱かれるということですか。
『さっ、次はあなたの番ですよ?』
わたしを抱っこしたまま、太陽神様の元に歩みよる地母神アシュアンナ様。
ひょっとして、このまま抱っこされた状態で加護をもらうのですか?
いや、まあ楽でいいんですけど。
すると、太陽神ソルリオス様はわたしの頭に手を置き、少しぎこちなくですが撫でてくれたのです。
『……お前には苦労をかけることになるが、よろしく頼む。』
じんわりと暖かさが染み込んでくるのです。
なんというか、思春期の娘とうまく話せないお父さんのような。
今までの威厳ある姿とこの不器用な優しさ。
神々の長である太陽神と、ルーナ様の父親である自分との線引きなのですかね。
仕事と家庭は別というか、公私混同しないというか。
仕事相手としては信頼できそうなのです。
太陽神様の後に続いて、次々と他の神々からも加護をいただいたのです。
龍神、智神、鍛治神、技芸神……。
龍神様は、何か思うところがあるのか、微妙に複雑な表情をしてたのですが、何も言わずに加護をくれたのです。
智神様は、真っ白お髭のお爺さんですね。
いかにも知恵の神さまっぽい、好々爺といった風貌。
技芸神様はムチムチボインではないんですが、お色気が凄い女神なのです。
でも、下品ではなく一本筋の通った意思を感じさせる、一重まぶたの黒い瞳。
名前の通り、芸能や職人の神様っぽいですね。
すべての神々の加護を受け入れ、わたしの体が変化し始めたのですよ。
と言っても、体の形が変わるわけではなく、内部が痛痒い感じ。あと光ってるのです。
光が収まると、わたしは自分が一段上のステージに上がっていることを実感したのですよ。
レベルうんぬんではなくて、存在の格が上がったというか。
隔絶して感じた神々の内包する力も、今なら足元くらいには及びそう。
あくまでも、足元ですけどね。
まだまだ、その差は最低十数倍以上、最大数百倍といったところ。
逆に言うと、わたしの格が上がったからこそ、正確に相手の力を推測できてしまったともいえるのです。
……これは確かにアカンですね。
これだけの力を直接地上に振るえばカタストロフになってしまうのも仕方ないのです。
しかも、神威を下すのは一柱だけというわけでもなさそうですし。
ここは大災害を防ぐためにも、わたしが踏ん張らなくては!
鼻息も荒く決意を新たにしていると、地母神様にクスッと笑われてしまったのですよ。
そういえば、まだ抱っこされたまんまでしたね。
『フフフ、そう気負う必要はありませんよ?
あなたも、家族たちもさらに強くなったのですからね。
それに地上にいて動かせる眷属たちにも協力してもらいます。
ミルラーナ、あなただけに戦わせるわけではありません。
他の者に頼ってもよいのですよ。』
優しく背を撫でながら諭されたのです。
優しさが身に染みる……。
というか、ホントにめっさ気持ちいいですね!
これはルーナ様に勝るとも劣らぬ、甲乙つけ難いモフリ技。
思わず目を細めて、うっとりしてしまうのです。
……このまま寝たらダメですかね?
今回は、ミラさんが亜神に進化しました。
やったね!(๑˃̵ᴗ˂̵)
ようやく、『玉兎』から卒業する目処が立ちました。
170話ちょっとですか。長かったなぁ。( ̄∇ ̄)
次はもう少し短くできるといいですね。




