玉兎 その168 未来のお義父様にご挨拶するのです!
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
今日は、楽天で頼んだクラッシャージョウとダーティーペアが届くので、執筆はお休みです。
カサイサンの次回作にご期待ください。
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
秀でた額を囲むのは獅子の鬣のような豊かな金髪。
それも茶色に近い濃い金色ですね。
同色の大きな瞳は力強く輝いているのです。
お肌は白く、これまた神様らしい真っ白なトーガっぽい布を身に纏っているのですが、ぐるりと見渡せば皆似たような格好ですね。
例外は白銀の鎧兜を身につけた女性くらい。
たぶん、戦神とか武神とかなんですかね。
兎に角、太陽神と言うからにはルーナ様のお父さんなのです。
未来のお義父さんに無礼があってはいけないので、ご挨拶申し上げるのです。
『初めてお目にかかるのです。
月神ルーナラーナ様の眷属、玉兎のミルラーナなのです。』
言って、頭を下げるのですよ。
うさぎのお座りの体勢から頭を下げると、自然と土下座してるかのようですね。
背後ではリルたちが同じく頭を下げている気配がするのです。
『我らに人間たちのような礼は不要だ。楽にするがいい。』
うーん。
そうは言われても、本気で楽にして寝転んだりしたらさすがに怒られそうですよね?
なので、顔を上げて元の姿勢に戻るだけにしておくのです。
『お前たちの活躍は聞き及んでいる。
今回は堕ちた女神の眷属、黒鳥を下したばかりか、女神の化身までも消滅させるとはな。
彼の者たちを放置すれば、地上に長く拭い去れぬ傷痕を残すことになっただろう。
他の眷属や人間たちの協力があったとはいえ、見事な働き。
大儀であった。』
おっと、褒められたのですか?
いやぁー自分としては、月神宮に生身で向かうためにとった行動の結果でしかないんですけどね?
でも、こうしてこの世界の最高神とでもいえる存在に正面から労ってもらえると、ちょっと嬉しいですね。
苦心して戦い、疲れ切った甲斐もあったというものなのです。
『わたしたちとしては、降りかかる火の粉を払っただけなのですが、それがお役にたったのならば良かったのです。
……それで、その……。
わたしに頼みたいこととは……?』
『ああそれはな、ミルラーナよ。
かの女神の化身に打ち勝ったお前に、今度は化身ではなく本体を討伐して欲しいのだ。』
…………ええっとですね。
なんだか、化身を倒せたから神さまの本体もやっちゃって?と聞こえた気がするのですが、気のせいですかね……。
ポカンとアホみたいに口を開けたまま、動きを止めたわたしを見て、ルーナ様が横から助言してくれたのですよ。
『ミラちゃんが嫌なら断ってもいいんだよ?
僕たちは強制はしないから。』




