玉兎 その156 全元素衝破は反対多数により否決されました。
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
遅れて申し訳ありません。m(_ _)m
睡魔に勝てず、朝起きてから書いて投稿しました。
段々とペースが落ちてきましたね。(^_^;)
なんとか、二日に千文字(前後)のペースくらいは維持したいですが……。
兎に角、これからも楽しんでいただけると幸いです。
「……シヲタタエヨ。シハサイワイナリ。イザ、サイワイノチヘ……。」
なんだか訳がわからん言葉を口走って、こちらを指差す黒女神(化身)。
しかし、わたしの身にはなにも起こらないのです。
抵抗するために体内魔力を活性化したのに、肩透かしですか?
あっちも不思議そうですけど。
『……今のは死の呪いだよ。
ミラちゃんには僕の祝福を与えていて即死無効になってるからね。
まさか、本当に役に立つ日がくるとは思わなかったけど。』
危なっ!
でも、ありがとう、ルーナ様!
さすが、軽くても月神。頼りになるのです!
『……ちょっと言葉にトゲを感じるけど、どういたしまして。
それよりも早く化身にとどめを。』
よっしゃ、任せるのです!
呪いが不発に終わり、悔しげに歯を食いしばる黒女神(化身)。
わたしに即死無効があっても、他の連中には効く可能性が高いですからね。
加護を持つランや巫女のクリスさんあたりは耐性は持ってるかもしれないですが、相手は(本当に)腐っても神の化身。
しかも、魔力は高いですから抵抗できるか分からないのです。
家族や友人達が呪われる前に消えてもらうのです!
身体超強化!
果たして、一万越えのスピードに着いて来れるかな?
フェイントも織り混ぜて近づき、神気と魔力をしっかりこめた角剣で魔神撃!
ついでに、光刃も最大延長!
5メートルの刃で間合いの大外から、切り捨て御免!
スパン!
と、さしたる抵抗も無く、右肩から左腋まで袈裟がけに真っ二つに!
胸の中央を切ってるから、魔石があればこのままとどめになるかと思ったのですけど……そこまで甘くはないですね。
斜めに切った線に沿ってずれて落ちかけたと思ったら、傷口から瘴気が吹き出して繋がってしまったのです!
さらにはさっき切り落とした右腕も、モコモコと生えてきたし!
ええー?再生系のスキルとか持ってなかったはずなのに、なんで?
アンデッドの体を使ってるから?
『……いや、おそらくだけど自らを呪って再生しているようだね。
呪うことで瘴気の供給を受けて再生しているのだと思う。』
なんじゃそりゃ!
自分を呪って回復するって⁈
どんだけ思い込みが激しいのですか!
しかし、これだけ再生力があるとなると、やはり魔石やそれに類するコア的なものを砕く方が手っ取り早いですね。
それとも、ランに抑えてもらった上で全元素衝破は……?
無言で首を横に振るラン。
『……フルフル。』
ルーナ様も⁈
残念ながら否決されたのです。
まあ、狭い屋内で使う魔法じゃあないですかね?
爆風でパーティ全滅、建物倒壊とか洒落にならんですし。
地道にどこにあるか分からん魔石を探して切りまくるしかないですか……。
いや、待つのです?
たしか、称号の説明に『神器の仮面を通して顕現した』とか書いてあったような?
ならば、女神と繋がっている仮面を壊せば、化身を維持できないのでは?
女神の呪いのセリフは、⬜︎マサガ3のダンジョンボスのセリフからいただきました。
ちょっと厨二臭いですが、カッコよくて覚えてたので使ってみました。
たしか、ガラテアとかいったかな?
血の涙を流した石像のようなビジュアルでしたね。




