玉兎 その155 【憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎……!】
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
今回もストックゼロからのギリギリ投稿が間に合いました。
ε-(´∀`; )
これからも楽しんでいただけると幸いです。
黒女神(化身)を中心に聖域内に広がる瘴気。
「……ううっ……。」
フィリーの苦しげな声に、ハッとするのです。
『ラン!神獣変化!
リルとレイは風と光魔法で結界を!』
念話で告げると、わたしも急いで神獣変化!
わたしとランから神気が溢れて、瘴気を押し返していくのです。
わたしたちにとっては瘴気も「ちょっと気持ち悪い」くらいで済むのですが、普通の人間であるフィリーやケガをしている戦闘侍女さんにとっては致命的。
濃い瘴気に巻かれて、抵抗も出来ずに死んでもおかしくはないのですよ。
ですから、わたしとランの神獣変化による神気で、瘴気を抑え込むのです。
リルとレイの結界は念の為ですね。
瘴気が押されたためか、不快そうに一歩踏み出す黒女神(化身)。
さらに睨まれているっぽい?
その目に映る心情は……。
【憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎憎……!】
怖いわ!呪いの手紙か!
ドン引きしていると、頭の中に声が。
『……まさか、化身を顕現させるとは……。』
あっ、ルーナ様!
なんか、めっちゃ憎まれてんですけど!
『ごめんね、ミラちゃん。
たぶん僕がらみで恨んでるんだと思う。
兎に角、話し合いの余地はないから、遠慮なく倒して構わない。
本体じゃないから、女神そのものにとどめを刺せるわけじゃないけど、差し当たり地上に与える影響力は無くせるはずだから。』
つまるところ、ルーナ様への逆恨みの巻き添えで憎まれていると?
八つ当たりで他人を殺しまくるとは迷惑千万!
わたしとしては、堕女神に直接的な恨みはないのですが、降りかかる火の粉を払うのに否やはないのです。
叩き消してやるから覚悟するのです!
ランとアイコンタクトをして、角剣を取り出し、光刃を伸ばすと。
前後から挟撃!
黒女神(化身)は横に避けつつも魔法で迎撃しようとするのですが。
この近距離でさせるか!
魔力で相殺して斬りかかるのです!
防ごうと上げた右腕をスパッと切り落としたのですよ!
さらに距離をとったので、背後から襲いかかったランの爪は躱されたのですけど、初撃としては悪くないですね。
ランと二匹でジリジリと聖域の角に追い詰めていくのですが、さらに睨まれているのです。
【殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺……!】
フ、フン!
いくら睨んだって怖くなんかないですよーだ!
すると、残った左手を上げる黒女神(化身)。
垂れ流していた瘴気が収束していくのです。
『呪いだ!気をつけて!
魔力と神気を活性化して抵抗するんだ!』




