玉兎 その151 リルさん、ランさん、やっておしまいなさい!
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
思わず、うぎゃーとか(頭の中で)言っちゃったのですけど、考えてみればゾンビだろうが、ワイトだろうが今さらですね。
でもでも、血まみれで起き上がる死体とか、気持ち悪くて(心の中で)叫んでしまっても仕方ないのです!
だから、別にわたしがビビリというわけじゃあないのですよ?
気を取り直して。
緩慢な動きで立ち上がるアンデッド(仮)。
(仮)もなにも、どう見てもアンデッドですけどね。
(仮)をはずすためにも鑑定してみると、やっぱりスクワィアワイトですか。
そして、おそらくはわたしが切り落とした害鳥(首か翼)が作り出したと思われるのです。
チッ!魔石を砕いても生きて(?)いるとは!
しぶといやつなのです!
それとも、某大魔王みたいに心臓が三個ある的な感じで、頭部にも魔石のような中枢が存在しているのですかね?
まあ、とどめを刺せば分かるのです。
ワイトは、わたしたちにとっては脅威でもなんでもないのですが、一般人間にとっては、充分に致命的な存在なのですよね……。
戦闘侍女のキャシーさんでやっと互角に戦えるくらい?
スクワィアワイトは、パワーはオークジェネラル並みにあるのですけど、スピードはないからヒット&アウェイで上手くいけば無傷で完封も可能なのです。
ただし、一発でも打撃を受ければ生気吸収によって、体力を奪われてグダグダの泥試合になってしまうのですよ。
そして、足を止められて殴り合いをすれば、ドレイン攻撃を持つワイトには勝てないのです。
つまるところ、わたしたちで殲滅するしかないのです!
というわけで。
わたしは疲れたので、リルさん、ランさん、やっておしまいなさい!
『わかったの、ミラお姉ちゃん!
ワイトなら、さっきたくさんやっつけたから、リルにお任せなの!』
「お任せください、ミラお姉様!
塵も残さず殲滅してご覧にいれます!」
ワイトに飛び掛かっていく二匹。
うむうむ、戦果を期待するのです。
さて残ったのは、わたしとレイとクリスさん。
「レイはクリスさんを守ってここで待機。
危険だと思ったら、彼女を連れてすぐに外に逃げるのです。」
「レイも戦いたいのデス!」
やっぱりね、レイはそう言うと思ったのですよ。
「レイ。ワイトならお前の敵ではないですが、ワイトを産み出した存在は危険なのです。
それに、クリスを危険な目に合わせるわけにはいかないですよね?」
むむむむ、とまたまた不満顔のレイですが、意外にもクリスさんから援護射撃が。
「ミラ様、わたくしも参ります。
神殿の内部に一番詳しいのは、わたくしですからご案内させてください。
それに、安全と思って聖域に置いてきた妹たちが心配なのです……。
わたくしも浄化の魔法は使えます。
神器はしばらくは使えませんが、けっして足でまといにはなりません。」
……うーーん。
そこまで言うなら、着いて来てもらった方がいいですか。
時間的な余裕も無さそうですし、案内役は欲しいのです。
「わかったのです。ですが、けっして無理はしないのですよ?
できるだけレイのそばから離れないように。
レイ、頼んだのですよ?」
レイは置いていかれずに済んだから、ご機嫌で頷くのです。
「わかったのデス、ママ姉ちゃん!
ありがとうなのデス!クリス?……さん!」
……レイ。お前は賢いのですから、重要人物の名前くらい覚えてほしいのです……。
あんまり人のことは言えないですけどね?
危なかった〜。(^◇^;)
ストックはあったんですけど、投稿予約し忘れてました。
現在時刻は6時45分。ふと目が覚めなかったら、落とすところでしたね。




