玉兎 その146 喰らえ、我が極大魔法!
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけると幸いであります!
(某カエル軍曹)
<(*゜▽゜*)
ブレスの直撃を食らって、魔石が露出した害鳥(首無し)。
その魔石に向かって、わたしが使える魔法の中で最大級の極大魔法をお見舞いしてやるのですよ!
名付けて『全元素衝破』!
地水火風光闇、全ての属性魔力を完全に均等に配合。
火と水、土と風、光と闇、相反する属性と、風が火を煽り、火が光を産んだりといった相乗効果を空間魔法で無理くりまとめて、その反発力を解放することで莫大なエネルギーを生み出すのですよ!
お試しに森の中で使った時は100メートル四方を更地にしてしまったのです……。
初めてだから、たいして魔力をこめてなかったんですけどね?
今回は神殿の敷地の中ですから、さらに魔力を絞らないと建物ごと更地にしてしまいそうですね。
さすがにルーナ様に怒られる上に、ランやレイ、巫女さんも危ないですし。
『……ラン、魔法で黒鳥を囲う土壁と結界を作ってくれないかな?
ミラちゃんを信用しないわけじゃないけど、威力が威力だから念の為にね。』
『か、かしこまりました、ルーナ様。
では壁ではなく土塁と風の結界を作りますね。
あの魔法をどこまで防げるかは未知数ですが……無いよりはマシかと。』
むっ。失礼な。
威力の調整失敗とか、そんなポカはしないのです!
たぶん。
『…………。』
『…………。』
ランは無言で土壁でなく、ホントに土塁を作ったのですよ。
それも結構な高さと分厚さで。
急に盛り上がった土に押されて、切り飛ばした害鳥の首が土塁の外へ転がり落ちているのです。
まあ、〈月光の領域〉内だから、あとは熱々の紅茶に入れた角砂糖のように溶けていくだけ。
問題無し。
硬くしすぎると破片が吹き飛んで危ないと思ったのか、柔らかそうな土ですね。衝撃も吸収しそう。
そして、その上に風の結界を張ったのです。
これもなかなかの魔力を込めているのですよ。
そんなに信用ないですかね、わたしの魔法は。
まあ神獣変化してからのお試しはしていないんですけど。
気を取り直して魔法の準備に集中!
そーっと、そーっと……。
この魔法は、六属性+空間で合計七つの魔法を同時に、しかも寸分違わず混ぜなければならないという、非常に神経を使う繊細な作業をしなければいけないのですよ。
なので、相手がダウンしている今のような状態でなければ、とても戦闘中に準備できる魔法ではないのです。
格闘ゲームで言えば、溜めが長過ぎて実戦では使えない必殺技みたいなものですかね。
両腕を広げたわたしの前に大きな六芒星が顕現、その頂点一つ一つが六属性に対応して六色に輝いているのです。
そして、広げた腕を縮めていくと同時に、縮小していく魔法陣。
小さくなるごとに反発力も増していくのです。
圧縮過程も難しいですね。
反発する磁石を力づくでくっつけるようなものですから。
最終的に両手の中で、2、3センチくらいまで縮んだ魔法陣を空間魔法で射出。
危なくて直接素手でなんて触れないですからね!
と、兎に角!
喰らえ、我が極大魔法(魔力絞り)!
『全元素衝破』!
『全元素衝破』……。
マンガ版ドラ◯エの、ロト紋のマダ◯テか、ダイのメドロ◯アか……。
σ(^_^;)




