玉兎 その134 激突!!はじめてのぶれす
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけると幸いです。
わたしはリルに向かって大きく頷くと、翼を広げて飛び上がるのです。
黒鳥(特大)に向かってゆっくりと近づきながら、ブレスの準備動作を悟られないように鼻から大きく息を吸うと。
胸から喉、口元あたりが熱くなってきたのです。
熱いは熱いけれど、なぜか分からんですがわたしの身を焼くことはないようですね。
まあスキルですし。
いちいち自分を焼いてたら、ドラゴンなんて種族は存在していないのです。
翼をゆっくりと羽ばたかせてホバリングしている黒鳥。
あっちも飛ぶのに翼と魔力を使っているっぽいのです。
黒鳥(特大)が撒き散らす瘴気とわたしから溢れる神気は今のところ拮抗しているようですね。
神気は光魔法以上に瘴気を浄化するはず。
それで拮抗しているということは、噴出している量が尋常じゃないということ。
……拮抗してる今のうちに、早めに決着をつけたいところですね。
と、黒鳥(特大)がまたブレスの準備動作、プラス周囲に魔力が渦巻いているのです。
ブレスでとどめが刺せなかったから、魔法と同時攻撃ですか?
ならばこちらも!
ライトジャベリンを相手以上の数を出して迎撃、アーンド……。
わたしのあり余る魔力を込めた収束ドラゴンブレス(火属性)を食らうのですよ!
ゴオオオオオォォォォォーーー!!
わたしの口から一直線に黒鳥(特大)に向かって進む青白い火線。
同時に数十本の光の槍が直線、曲線と様々な軌道を描いて飛んでいくのです。
対して黒鳥からも、再び空気を歪めてブレス?が飛んでくるのですよ。
同じく、同時に闇色の槍が数十本飛んでくるのです。
わたしと黒鳥(特大)の間の空中でぶつかるブレスと魔法。
爆音とともに相殺されるブレス!
なんと⁈
わたしのブレスと同等の威力ですって?
神獣変化して魔力7000越えのブレスと?
くっそー……。
アンデッド化したことで、黒鳥はやっぱりとんでもなく強化されているのですね。
しかしながら、魔力で勝っているのは確かなはず。
その証拠にブレスは相殺されたけど、光の槍は闇の槍を迎撃した上に四方から黒鳥(特大)に突き刺さっているのですよ!
よし!
いくら強化されたとはいえ、神獣変化したわたしの魔力を凌駕されては、さすがに勝ち目が薄くなってしまうのですからね!
このまま、魔法で牽制しつつ、隙を見て近接攻撃でとどめといきたいところですが。
いくつかは相殺されたものの、十数本の光の槍に貫かれて身悶える黒鳥(特大)。
致命傷にはほど遠いですが、それなりに有効なダメージを与えられたようですね。
しかし、高位のアンデッドらしく、穿たれた傷口が見る間に再生、埋まっていくのですよ。
チッ、厄介ですね!




