玉兎 その125 またつまらぬ連中を石化(嘘)してしまった。はじめてのかーてしー
いつも、つたない作品をお読みくださいまして
ありがとうございます。
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
まあ、何はなくとも鑑定ですか。
プリンス lv7 ♂ 状態:魅了
名前 クラウディウス・エル・クレサンド
クレサンド公国公子
HP 42
MP 29
STR 33
VIT 39
AGI 18
MGI 22
スキル
統率
称号
クレサンド公国の公子 為政者 国を損なう者
……あちゃあ。
しっかりと魅了されてる上に、称号がひどいのですね。
国を損なう者って。
『国を損なう者 魅了されたことにより、恣意的に政治を采配し、不公平な判断をくだす。側近におもねる者を置くため、大公位を継いだ時には国を傾けるだろう。』
これは、フィリー姫が後を継いだ方がマシなのでは?
または、お姉さんの巫女さんを還俗させて継いでもらうとか。
お姉さんは巫女としての実績や、人気もあるだろうから大公になっても問題無さそうですし。
まあ法的に女性が継げるか分からないですけれどね?
それに、魅了を解除さえすれば問題ないかもしれないですし。
ちょっと頼りないけど。
それにしても、誰か残念公子の鑑定とかしないのですかね。
一発で廃嫡間違いなし、なのですが。
思考加速で考えていると、残念公子の嫌味に反撃するフィリー姫なのです。
「ご心配いただきまして、ありがとうございます。
ですが、こちらにいらっしゃるミラ様のおかげで二度にわたるアンデッドモンスターの襲撃も簡単に撃退できましたから。
まったく問題ございませんわ、お兄様。」
すると苦虫を噛み潰したような表情でこっちを見てくるのですよ。
あんまり関わりたくない相手ですが、これもお仕事のうち。
我慢してご挨拶するのです。
ただのお辞儀でもいいのですけど、ここはひとつカーテシーというものをしてみるのですかね?
この世界初!
新しい淑女の儀礼が今ここに誕生するのです!
わたしは残念公子に向き合うのです。
そして、左足をひき、右足を少し屈め、左右の手でドレスの裾を軽く持って広げ、背筋は伸ばしたまま少しだけ頭を下げて目礼。
フッフッフ。
どうですか?
なかなか優雅にできたのではないですかね?
姿勢を戻して目を向けると、残念公子をはじめ、三人ともカチンと固まっているのですよ。
またつまらぬ連中を石化(嘘)してしまったのですね。
ですが、そこはスルーしていつものご挨拶をするのです。
「はじめまして。わたしの名前はミラ。魔物使いなのです。
魔法も使うのですけどね。
偶然ですが、公女殿下のご一行が魔物に襲われているところに行きあったので、ご助勢させていただいたのですよ。」
話しかけても、ほけっとアホ面をさらして固まったままなのです。
今のうちに魅了を解除しちゃってもいいですかね?




