玉兎 その109 エルウィナス?ああ!あの人ね。今は封印されてるらしいよ?
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
昨日は廊下に溢れた本の整理をしました。
もう読まないマンガや小説を思い切って処分します。
兄の遺品整理が大変だったから、自分も不要な本は捨てるか売るかしないと。
もし自分がトラック転生したら残った老人二人では片付けるのも大変ですからね。
(^^;
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
「神獣がアンデッドを生み出していたというのですか?」
いち早く復活したキャシーさんの問いに頷くと、驚愕から回復したお姫様も聞いてきたのです。
「堕ちた女神というと……ひょっとして愛と美の女神、エルウィナス様のことでしょうか?」
おや?
お姫様も知っているのですか?
それなら話が早いのですね。
「ええ、そうなのですけれど、ご存知だったのですか?」
「いいえ、わたくしも知っているわけではありませんが……。
ただ、エルウィナス様は三千年ほど前から神託を下されなくなったと言われています。
それで信者の数も減り、信仰も廃れているそうです。
神殿に一応は神像も祀られていますが……。
なので、エルウィナス様は神格を失ったのではないかと言われているのです。」
あー。そういうことですか。
神の一柱を封印したわけですから、当然、神託なんか出せないですし。
かといって、詳しく事情を説明するわけにもいかないし。
人間の間では憶測が飛び交ったわけですね。
それも三千年も前の話なら、落ち着いたもの、
そして、神託が無いから信仰も廃れていったと。
神様たちが実在する世界で長い間、それも三千年もの間連絡がなければ、神格を失ったと疑われても仕方ないですね。
「エルウィナスは神格を失ったり、消滅したわけではないのですけれど、罪を犯して封印されていたそうなのですよ。
それで神託を下すことができなくなっていたのですね。
ですが封印が綻び、眷属である神獣が現れたらしいのです。」
三人とも深刻な表情をしているのです。
弱体化しているとはいえ、神獣が敵対してきたのですからね。
自分たちではどうすることもできないと分かっているのですから、それは深刻にもなろうというもの。
「その……女神の眷属はなぜわたくしたちに襲撃をしてきたのでしょうか?」
そういえば、なんでお姫様たちを襲ったのですかね?
巫女に言うことを聞かせるため?
強欲な貴族のブレーンを務めているとしたら、その貴族の目的のためかもしれないですけど。
そのあたりはちょっと情報が足りないですね。
ただ、仮面の目的なら想像はつくのですよ。
おそらくは主人である女神を、封印から解き放つために活動していると思うのです。
ですよね?ルーナ様。
『たぶんそうだと思うよ?
ただ、女神を封印から解き放つのと、僕の神殿を占拠することが繋がらないなあ。
別に神殿に封印してるわけでもないし。
なんでだろうね?』
いや、そんなこと聞かれても。
情報が無いんですから、わたしに分かるわけないじゃないですか!
 




