玉兎 その107 フンッ!堂々と仁王立ち。(マッパで)
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
寝る前にルーナ様から聞いた情報の共有をするのです。
かくかくしかじか。
『ルーナ様の昔のお嫁さんは、ミラお姉ちゃんにとっても似てたのね?
だからルーナ様はお姉ちゃんにとっても優しいの!』
『結婚する前だから、お嫁さん未満ですけれどね。
それにわたしに似てるのではなくて、わたしが似ているのですよ。』
『どう違うの?』
リルに説明していても、ランは黙ったままなのです。
『……………………。』
『どうかしたのですか?何か気になることでも?』
『……いいえ、ご主人様。
その堕ちた女神のことを考えていました。
しかし、封印されているのなら出番はありませんね。
わたしたちが相手にするのは、弱体化した眷属だけと思ってよいようです。』
ふーん?
ランは聞きながらも何か考えていたようなのですけど、まあ考えがまとまったらきっと話してくれるのです。
期待しているのですよ?
わたしの孔明ちゃん。
おはようなのです。
いつものように、う〜〜〜ん、と伸びをしてからみんなに挨拶。
と、レイがまだ眠ったままなのですね。
レイの羽はすっかり生え替わり、白から普通のカラスのように真っ黒になっているのです。
体も少し大きくなった?
とにかく、進化がまだ終わっていないなら、そのままそっと寝かしておくのです。
では寝床から出て、おもむろに人化。
……ルーナ様に見られているかもしれないと思うと、若干の恥ずかしさを感じるのですが、いちいち気にしていては着替えもできないのでスルーで!
フンッ!見たければ存分に見るといいのですよ!
わたしは口をへの字にして肩幅に足を開き、腰に手を当て堂々と仁王立ちするのです!
マッパで。
『……ご主人様。さすがにそれははしたないですよ?』
ランに言われ、頬が熱くなるわたし。
顔を赤くし黙ったまま、いそいそと服を手に取るのです……。
レイを抱き上げて部屋を出ると、トレーに朝ごはんを載せたメイドちゃんに行きあったのです。
「おはようございます!
朝食はお嬢様のお部屋でご一緒にとのことですが、よろしかったですか?」
いつのまにか決まっていたようですけど、ここしばらくは一緒に食べてたし、話したいこともあったので快く了承するのです。
昨夜は戦闘の後片付けとかあったから詳細は省いて話したのですね。
敵の黒幕が仮面の眷属であることは伝えていないですし。
あとは、お姫様が喜ぶであろう、姉である巫女が無事であることも伝えるのです。
まあ、法外な料金をとって治療をしているらしいから、間接的には無事なことは知っているとは思うのですけれど。
それでも、神様の保証付きで確認できたのは大きいと思うのですよ。




