玉兎 その92 こんのごた娘ぇ!(怒)
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます♪
(*´꒳`*)
これからも楽しんでいただけたら嬉しいです。
リルはブレスの射程外と思われる、高度30メートルくらいのところを、エルゾンを中心に旋回飛行をし始めたのです。
ブレスの跡を見て、もうわたしを殺したと思ったのか周囲を飛ぶリルに注意を向けるエルゾン。
土壁を溶かしたブレスの範囲から推定した射程距離なのですけど、それが最大射程とも限らないので油断しないようにとリルには伝えたのです。
ついでに牽制の魔法攻撃をするリル。
ウィンドアロー的な風魔法で攻撃しているのですけど、エルゾンの龍鱗に弾かれて傷をつけることはできていないのです。
改めて思うのですけど、龍の鱗も大概チートっぽいのです。
『龍鱗 鋼以上の硬度としなやかさを兼ね備えた、龍族の鱗。硬いだけでなく魔法防御にも優れる。採取することができれば極上の武器、防具の素材となるが、龍を狩るのは至難であると言わざるを得ない。』
つまりは、全身を魔法の全身甲冑で包んでいるようなもの。
それでいて、動きにくいなんてこともないのです。
それを貫いて傷を与えるには、単純にその防御力を上回る火力で攻撃するしかないのですよ。
例えば、このわたしのようにね!
さて、リルの牽制球ではノーダメージなのですが、顔や目、傷ついた翼などを狙われてイライラしているエルゾン。
体ごと向きを変えようとしても、飛んでいるリルに追いつけるはずもなく。
とくれば、最後の手段はアレですよね?
首だけでリルを追いかけながら。
大きく息を吸って、背伸びの運動!
じゃなくて!ブレスの準備動作なのです!
リル!ブレスが来るのです!
距離をとって回避を!
『分かったの!』
身体強化に風魔法も使って高度を上げるリルなのです。
ふぅ。
ブレスに準備動作がある以上、回避に問題は無さそうですね。
では、ブレス後の隙をついて突貫!
と思ったらランから念話が。
『ご主人様!レイがそちらに向かいました!
申し訳ございません!ご主人様の役に立ちたいと、わたしが止める間もなく飛んで行ってしまいました!
どうかレイを止めてください!』
……はい?
なんですとぉー!
待って待って!
Sランクの戦いにDランクが入ったって、無駄死にするだけなのですよ⁈
『レイ!危険だから来てはいけないのです!』
『ママネエちゃん、レイはハヤくトベるからダイジョウブなのデス!
コウゲキのトドかないトコロをトンデ、オトリにナルのデス!』
こんのごた娘ぇ!(怒)
後でお仕置きフルコース決定なのです!
『ごた娘 いたずらっ子のこと。親などの言うことを聞かない子供。同義語にごたっ小僧もある。』
長野県の方言だと思ってたんですけど、検索しても出てこない…。
自分が子供の頃にはよく言われてたんですけどね。
関西?の「ごんた」に近いでしょうか。




