玉兎 その90 鬼さんこちら!
いつも、つたない作品をお読みくださいまして、ありがとうございます〜♪
♪( ´θ`)ノ
これからも楽しんでくださいませ〜♪
仮面を追っていたから、エルゾンは目の前。
パワータイプに足を止めての接近戦は愚策なのです。
……まあガチで本気を出すならパワー負けもしないのですけど。
しかしながら、ブレスもあるので遠距離戦も微妙なところ。
幸いスピードと魔力は圧倒しているので、ここはちょこまかと動き回って隙をつく、対巨大生物戦の定石といくのですかね?
レッサーが全長10メートルくらいだったのですけれど、それより一回り以上は大きいエルゾンは15メートルほど。
長い尻尾と首をまっすぐに伸ばせば20メートル近いのです。
その分、小回りは利かないはず。
はずなのですが……長い首の可動域によっては、わずかに体を動かすだけで360°全周にブレスを吐けるかも。
強力な砲台が有線オールレンジ攻撃とか、ズルいのです!
ニュータイプ専用モビルア○マーか、お前は!
ここまで考えても、まだ時間的には一秒たっていないのですよ。
思考加速先生、ありがとうなのです!
おかけで落ち着いて対策が練れるというもの。
兎に角、まずは機動力を奪ってから、フルボッコにしてやるのです!
わたしを叩き潰そうと、右前腕を振り上げるエルゾン。
ですが、振り下ろされる前に、わたしは身体超強化+全速力で踏み込んでエルゾンの右脇をすり抜けるのです。
光剣で右後脚を切り付けながら。
当然、魔神撃も全力なのです。
同格の相手に手加減とかしてはいけないのですよ!
さっき学習したのですけどね?
まったく、仮面も小手調べとかせずに最初から身体超強化とかして、ボコボコにしてから捕まえればよかったのですよ。
切り落とすまでは行かなくても、筋一本でつながっているくらいには深く切り裂いたのです。
苦痛は感じていないにしても、自分の攻撃を避けられた上に逆に攻撃を受けバランスを崩すエルゾン。
その目には憤怒を湛えてわたしを探し、睨みつけるのです。
奴の注意がわたしに向いている今がチャンス!
『リル!ゲイルカルネージで、ドラゴンの翼を落とすのです!』
『分かったのよ!』
エルゾンの右後方から、翼に向かって突っ込んでいくリル。
エルゾンが気付く間もなく、右翼を中骨ごと大破、左翼も皮膜を大きく切り裂いて、そのまま距離をとるのです。
よし!完璧なヒット&アウェイなのです!
さすがはリルの必殺技ですね。
皮膜の翼という、比較的防御力の低い部位とはいえ、Sランクにも通用する破壊力なのです!
わたしはリルが退避したのとは逆方向に距離をとり、光剣を振りかざしてエルゾンの注意を引くのですよ。
ほらほら、鬼さんこちら!
足と翼を潰され、獲物に距離を取られたドラゴンがすることはひとつ!
わたしに目を向けたまま、大きく息を吸いこみ……。
そしてブレスを吐き出すのです!
へ、へへへ。ストックが三話を切ったぜぇ…?
( ̄▽ ̄;)
エルゾン戦が終わったら、ちょっとだけ小休止するかもしれません…。




