玉兎 その83 耳を澄まし、目をみはれ……うぷっ。
いつもいつも、つたない作品をお読みくださいまして、まことに、誠にありがとうございます!
m(_ _)m
これからも楽しんでいただけたなら、幸いでございます!
\(๑>◡<๑)/
少し時間はかかったのですが、オークゾンビも無事、殲滅完了!
リルとレイが戻ってきたのです。
『ミラお姉ちゃん!ちゃんと普通に倒したのよ?』
『ママネエちゃん!ライトジャベリンはウマくツカえたのデス!』
よしよし、二匹ともよくやったのですよ。
あとでご褒美なのです!もちろんランもね。
さあて、本命の敵はいるのですかね?
わたしは防壁の上に飛びのると、索敵を全開でするのです。
……うぷっ!
しくしく(泣)……臭いよう……。
涙目になるのですけれども、我慢なのです……。
暗闇に目を凝らし、耳を澄ませ、匂いをたどるのですよ。
!
見つけた?
遠くに赤い魔力の光が一つ。
遠くてはっきりとはしないのですが、かなり強いのです。
……はっきり認識するために近づくべきですか。
藪蛇になりかねないのですけれど、この距離で野営地の近くに、しかもアンデッドの来た方向にいる以上、無関係ではないはず。
『ラン、レイ。ここに残って警戒を。
まだ襲撃される可能性はあるのです。
リルはわたしと一緒についてきて欲しいのですよ。
おそらくは術師かAランク以上の敵がいるかもしれないのです。
危険はあるのですが、いいですか?』
『もちろんなのよ!
それに危険なのはミラお姉ちゃんも同じなの。
お姉ちゃんに敵対する奴らは、リルがやっつけるのよ?』
『……かしこまりました。お気をつけて。』
『レイもイキたいのデス!』
リル、ランは頷いてくれたのですが、レイは自分もついて行きたいと言ってきたのです。
しかし、許さないのです!
『レイ。お前の魔法の威力は素晴らしいのです。
しかし、すでに魔力が尽きかけているのではないですか?
戦力にならない者を連れて行くわけにはいかないのですよ。
ここで大人しく待っているのです。』
そう諭すと、レイはしょんぼりとしながらも頷くのです。
スマンですね。連れて行けなくて。
でも、高ランクの敵がいるかもしれない場所に、せいぜい中堅どころの、しかも魔力を消耗したレイを連れては行けないのです。
最低でもリルくらいの実力がなければ。
わたしは騎士の人、グイナルさんに再び話すのです。
「この先に死霊術師らしき反応があるのです。
確認と、可能ならば捕縛してくるので、ここの守りをお願いするのです。」
「……分かった。よろしく頼む。」
今度はすぐに納得してくれたのですね。
まあ、この場の防備を外すわけにもいかないですし、そうすると割ける戦力などないですからね。
しかも、推定Bランク以上の敵がいるかもしれないのです。
失礼ながら、たとえ戦闘侍女の人が出ても相手にはならないのですよ。
「狼のランとカラスのレイを置いていくのです。
何かあれば、この二匹も使って防戦の指揮を。
それと、話しかければわたしに通じるので、緊急時には連絡して欲しいのです。
よろしいですか?」
それを聞いて驚くのですが、それを抑えて深く頷くのです。
「それでは行ってくるのです!」
わたしはリルを手招きして呼ぶと、防壁から飛び降りるのです。
おっと!お堀の存在を忘れていたのです!
ふー。危なく自分で掘ったお堀にはまるところだったのですよ。
締まらないですが、魔物使いミラ出陣、その2!なのです!




