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玉兎 その64 着せ替えミラちゃん(未遂) はい、時間切れ〜

いつも、つたないテンプレな挨拶をお読みくださいまして、ありがとうございます♪

\(^-^)/


えっ?挨拶はどうでもいいから、早く書け?


ごもっともですね。^_^;

これからも楽しんでいただけると幸いです。


 ごくごく真っ当なわたしの意見が通り、今はお姫様のお部屋でディナーをいただいているのです。


 二人とも不満顔でしたが、黙殺して晩ごはんをいただくのです!


 さすがに道中のごはんよりは豪華ですが、それでも一国の姫君が食べる食事としては質素な感じですね。


 まあ、宮殿のシェフが腕をふるっているわけでもないのですから、こんなものですか。

 それでも、わたしの貧乏舌には充分すぎるおいしさなのですけれどね。


 パンもフワフワで柔らかいし、お肉も新鮮焼きたてだし。


 今度こそ後ろに控えて給仕に専念しようとした侍女の人なのですが、お姫様とわたしの言葉でやっぱり渋々同席しているのですよ。


 お姫様も、一番仲の良い配下である侍女と、普段はできない同席しての晩餐に嬉しそうな顔を見せているのです。

 お忍びならではの楽しみといったところですか。


 食事中も話題は、わたしの着せ替えのことなのですね……。


「ミラ様の赤みがかった金色の髪には、落ち着いた暗めのお色のドレスが似合うかしら?」


「そうですね。

 お肌もとても白いですから、フィルリネア様がお待ちのドレスの中では、濃緑色(モスグリーン)濃紺色(ネイビーブルー)のものがよろしいかと。

 一から仕立てられないのが、とても残念です。」


 いやいや、何を言っているのですか!


 偽装するだけなのに、わざわざ一から仕立てるとかしなくてもいいのですよ?


「サイズは大丈夫かしら?」


「見たところでは、ミラ様の体格はフィルリネア様と大きく変わりはないように思います。

 念のために、後ほど採寸をさせていただきますね。」


 ……もう、好きにして欲しいのですよ。


 諦めの境地に達した、わたしなのです。




 食事も終わり、いよいよ本日のメインディッシュ、『ミラさん着せ替え祭り』が始まろうとしているのです。


 場所をわたしの部屋に移し、鍵をかけて準備完了!

 そこそこ広い個室も、お姫様に侍女の人、メイド(仮)とわたし、さらにはリルにレイと、計四人、プラス二匹も入ればさすがに狭く感じるのですね。


 観念したわたしは、冒険者偽装セットのシャツとズボンを脱ぎ、下着姿になるのです。


 カボチャパンツ姿を見られて若干の恥ずかしさを感じるのですが、ここにいるのは全員女性なので気にしないのですよ。


 メイドちゃんが渡してくれたキャミソールっぽい?下着を着た後に。


 侍女の人が、衣装箱から取り出した濃い緑色のドレスを持って近づいて来るのです……。


 上からかぶって袖を通し、背中のボタンを閉じるタイプのドレスなのですね。


 仕方なく、両腕を上げてドレスをかぶっていくのですが。


 体が痛痒くなってきたのですよ。


 うっすらと金色に光るわたし。


 あれっ?まさか、これは……!


 時間切れ⁈


 ちょっ、待っ……!


 時間切れなので、当然待ってくれることもなく、人の姿から、玉兎に戻ってしまったのです…!


 着付けの手伝いをしようとしていた侍女とメイド(仮)は、突然わたしの体がなくなってパニックに!


 まるで、人体消失マジックなのです!


「ミラ様⁈」


「ええええっ⁈一瞬で消えちゃいましたよ⁈」


 慌ててドレスをよけてみても、そこに魔物使いのミラはいないのです。


 代わりに。


 床に落ちた下着の中から出ようとモゾモゾと動く、(鹿の)角(の生えた)うさぎが一匹いるのです……。


ハイ、時間切れ〜。(*゜▽゜*)

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― 新着の感想 ―
[良い点] ドレスと言ったらやはり華やかな色合いが一番目を引きますね。 若いうちはパステル系。大人になったら落ち着いたトーンを着るようになるんでしょうか……理屈は下着と同じやな(変態) [気になる点]…
[気になる点] まぁ、この中の人達だから問題ないけど、 玉兎と知らない人達にバレたらヤバいね。 やらかしそうだけど
[一言] 知ってた絶対やるって あと運が悪ければ下着に穴開けそう
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