玉兎 その53 わたしは約束は守る角うさぎなのですよ!二つ目のお願い。
いつもつたない作品をお読みいただきまして、ありがとうございます。
m(_ _)m
えーとですね。
間話の話数がずれているとの報告がありまして、確認したらやっぱりずれてました。
間話6と9が二つずつありました。^^;
すでに修正しておりますが、まいどポンコツで申し訳ございません!
m(_ _)m
ゆり様、ご指摘ありがとうございました!
ポンコツですが、これからも楽しんでいただけると幸いです!
٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
わたしの言葉を聞いて、「えっ?」と驚く三人なのです。
代表してグイナルさんが聞いてくるのですよ。
「自分からお願いしておいてなんだが、まだ護衛として務めてくれるのか?あ、いや、くれるのですか?」
急に神獣と言われて、まだ飲み込めていないのですかね。
それでも、わざわざ言い直さんでもいいのに。
「今まで通りに話してくれていいのですよ?
神獣とはいえ、人の社会の中で地位があるわけではないのですから。
それともちろん、護衛はするのです。
契約はしたのですからね。約束は守るのです。」
そう、わたしは約束は守る角うさぎなのですよ!
契約したからには、神獣玉兎の名にかけて、お姫様には枝毛の先っちょほども傷つけずに守りきってみせるのです!
『リルも!リルもお姫様を守ってあげるのよ?』
『レイもソラからマモルのデス!』
リルとレイがそれぞれ、「キュー」「カァ」と鳴きながら決意表明してくるのです。
うんうん、もちろん期待しているのですよ。
わたしは微笑んで二匹を撫でるのです。
二匹とも撫でられてうっとり、ご機嫌さんなのですね。
それを見ていたお姫様。
こちらも笑顔でおっしゃるのですよ。
「フフッ、従魔の方たちも護衛をやる気満々のようですわね。
こうして見ると、とても可愛いらしいお姿なのに、とてもお強いそうですね。
その……わたくしも、後で撫でさせていただいても?」
「もちろん構わないのですよ。
いいですね?リル、ラン、レイ。」
三匹に聞くと、それぞれ鳴いて答えるのです。
フフフン?
さすがのお姫様も、わたしの妹たちの触り心地良さそうなモフモフに興味津々のようですね!
リルもランも進化して、さらに毛艶が良くなっているのですから。さもありなん、なのですよ。
……また話がそれたのですね。
軌道修正するのです。
「お願いというのは、わたしの変化は一日に12時間しか使えないので、野営や宿泊時には元の姿、玉兎に戻らせて欲しいのです。」
それを聞いて顔を見合わせる三人なのです。
その後、侍女の人が答えたのです。
「かしこまりました。
宿泊先では個室をご用意させていただきます。
しかし、野営はどういたしますか?
テントの予備はありませんので、わたしたちと一緒に馬車の中に泊まられますか?」
「いえいえ、わたしの土魔法なら、仮の拠点を作ることなど造作もないのです。
なんでしたら、あなた方の分もお作りするのですよ?
広い個室に柔らかいベッドも作れるし、湯浴みもできるのです!」
と、握り拳を作って力説すると、さすがに女子二人は食いつきが違うのですよ!
「それはっ!是非ともお願いいたしますわ!」
「さすがは神獣でございますね……。」
しかしながら、道中に野営するタイミングは二回ほどらしく、それほど大活躍するわけではないのですね。
「それで、二つ目のお願いなのですが。」
一瞬で場が引き締まり、真面目な雰囲気に戻ったのですね。
「はい、お伺いします。」
少し緊張する、お姫様なのです。
そう難しいことは言わないのですよ?
「わたしが月神様の本神殿に向かっている理由は、神殿の聖域に入るためなのです。
月神様がおっしゃるには、巫女に神託を下して案内してくれるとのことなのですが……。
部外者であるわたしが巫女に会わせてもらえるかは分からないのです。
なので、できれば殿下から巫女に取り次いでもらいたいのですが、よろしいですか?」




