玉兎 その36 今度こそ言ってやるのですよ。圧倒的じゃないか我が軍は!なのです♪
つたない作品をお読みいただきまして、ありがとうございます♪
今度こそ、その36 ですね。(^^;
これからも楽しんでいただけると幸いです。
森から出て、仮称ゾンビどもの後ろに回りこみながら、風魔法で声を届けるのです。
『助太刀するのです!
足止めするので、とどめを!』
声が聞こえたのか、少し豪華な鎧を着た騎馬兵が槍を掲げて応えたのですよ。
「助太刀感謝する!
こいつらは動きは遅いが、力は強い!気をつけろ!」
ふむふむ。素直に味方認定してくれたようでなによりですね。
ゾンビ(仮)の後ろから来たから、黒幕っぽく見えないこともないのですけれど、ひと安心なのです。
まあ?
わたしたちは皆、神気を帯びているのですから?
不浄なアンデッドの仲間には見えようはずもないのですけれどね!
しかも、白い狼に乗ってるし、白い鳥に、白い空飛ぶうさぎ。
……あれ?最後だけ、なんか意味がわからないのですが。
ま、まあとにかく、普通の冒険者っぽい格好のわたし以外は、どちらかというと神聖さを感じさせる外見だから大丈夫なのです!
おっと、攻撃する前に敵情視察するのです。
鑑定!
ハイゾンビ lv5
名前 なし
ランク E
HP 152
MP 7
STR 91
VIT 107
AGI 29
MGI 10
スキル
なし
称号
なし
やっぱりゾンビでしたか。
しかも上位種っぽいですし。
ついでに騎士っぽい人も見ておくのです。
騎士 lv18 ♂
名前 グイナル
正騎士
HP 183
MP 75
STR 158
VIT 162
AGI 123
MGI 87
スキル
魔力感知 魔力操作 身体強化 剛力 気配感知
称号
クレサンド公国の正騎士 忠誠を誓う者
ほほう。人間で身体強化を使える者に初めて会ったのです。
ステータスだけならDランク魔物くらいですが。
低い魔力ながら身体強化をすれば、CランクまではいかずともDランク上位程度の戦闘能力は発揮しそうなのですね。
物理だけで戦えば、レイといい勝負になりそうなのです。
あとで模擬戦のお願いでもしてみるのですかね?
まあ、わざわざ手の内を見せる気はないので、やらないですけどね。
やはり、一対一なら問題なく倒せる相手なのですが、ハイゾンビは二十体を超えている上、馬車の進行方向を遮る形で半包囲しているのです。
ゾンビどもは遅いから逃げるのは簡単なはずですが、騎馬はともかく馬車の方向転換は簡単にはできず、防戦を余儀なくされているのですね。
援護してやるから感謝するのですよ!
わたしとランで、ゾンビたちを土魔法ピットフォールで次々と穴に落としていくのです。
その間にもリルとレイは、それぞれ外周のゾンビにとどめを刺していくのですよ。
リルはヴォーパルホーンでゾンビの五体バラバラに、レイは空からライトアローを打ち込んでいるのです。
フフフン♪
今度こそ言ってやるのですよ。
圧倒的じゃないか我が軍は!なのです♪




