玉兎 その21 カラスなのに白いとはこれ如何に。
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つたない作品ですが、これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
(^ω^)
結局、その日はレイの進化は終わらず、翌日に持ち越したのです。
まあ、元が雛鳥からの進化ですから、時間がかかるのも仕方ないのですかね?
鳥の従魔だから場所もとらないので、わたしの部屋に連れて行き一緒に寝たのですが、それをリルとランは悔しがっていたのですよ。
リルくらいの大きさならワンチャン許してもらえそうな気もするのですが、ランだけ残すのも可哀想だし、ここは大人しく諦めてもらうのです。
そして、翌朝なのです。
わたしの横には、一羽の白い鳥が首を縮めて丸くなって寝ているのですよ。
カラスなのに白いとはこれ如何に。
最初の鑑定でアルビノとは出ていなかったし、産毛は灰色だったから後天的に種族特徴として白くなったのですかね?
リルみたいに。
大きさは普通のカラスより少し小さめですか。
落ち着いた寝息をたてるレイを見て、わたしは目を細めて安心するのです。
なんだか、おっぱいをあげたせいか母性本能?的なものが育ってないですかね?
ともかく、レイを起こさないように軽く毛繕い、いや羽繕い?をしてから。
今のうちにレイの進化を検証するのです。
鑑定!
ホワイトクロウ(従魔) lv1 ♀
名前 レイ
ランク D
HP 130
MP 120
STR 60
VIT 50
AGI 160
MGI 120
スキル
主従念話 魔力感知 魔力操作 魔力視 身体強化 気配感知 隠密 飛行 火魔法 風魔法 光魔法
称号
神獣ミラの従魔 知恵ある魔獣 マジックマスター ミラとリルとランの妹分 リルとランの乳姉妹 被保護者
おおう。さすがは神獣様の名付けなのですね。
いきなりG相当の幼体からDランクまで三階級特進とは!
それにしても、ホワイトクロウってなんなのです?
『ホワイトクロウ 三本足の白いカラス。太陽神の使いとも言われるが定かではない。わずかながら神気を帯び、光魔法を操る。ただのアルビノの烏とは違い、高い魔法能力を持つ。敵対者には素早い動きで空からの魔法攻撃を喰らわせる恐るべき存在となる。』
うーむ。
ルーナ様も眷属未満と言っていたから、まだ太陽神様との繋がりは無いのですよね。
ですが、このまま成長、進化すればいずれ眷属になるのかもしれないのです。
群れの一員、家族として迎え入れたからにはむげに扱う気はなかったのですが、ルーナ様と太陽神様の手前、大切にするべきなのですかね。
……というか、今気付いたのですけど。
ルーナ様とけっ、結婚したら、太陽神様は義理の父になるのです?
そして地母神様が義理の母?
たかが角うさぎが、太陽神と地母神の義理の娘になってしまっていいのですかね?
ま、まあ深く考えないのです!
ステータス的には、アルミラージよりもさらにスピードと魔法特化なのです。
鳥なのでパワーは低いですが、それを補うスピードと魔法で勝負する、機動力のある後衛といったところですか。
魔法も最初から三属性持ってるし、使いこなせれば空から遠距離攻撃し放題なのですよ。
知恵ある魔獣の称号まであるし、なかなか有能そうなのですね、レイは。
さて、最後にツッコミを入れて終了するのです。
『リルとランの乳姉妹 ミラのおっぱいエリクサーを飲み、同じ群れの家族となった証。血は繋がっていないが、乳で繋がっている。なんてね。』
ルーナ様のバカ!アホ!
何が『乳で繋がっている』ですか!
ふ、ふざけるのも大概にするのですよ!?
ひとり、顔を赤くして涙目で憤慨していると、レイが起きたのか頭の中に声が聞こえてきたのです。
『ママ?』




