玉兎 その16 乳欲忠『ランは改めて、ご主人様に忠誠をお誓いいたします。』
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これも、つたない作品を読んでくださる、読者様たちのおかげと感謝しております。
まだまだ終わりは見えませんが、これからもよろしくお願いいたします。
m(_ _)m
ありがとうございました!
ヽ(*^ω^*)ノ
……そういえば、ランも鑑定を持っていたのですよね。
ランのことだから、当然、群れの戦力査定の一環として、わたしの鑑定もしていたのですね。
そして、おっぱいエリクサーの存在も知っていたと。
いや、しかしですね?
今回は雛鳥が死にかけていたから、緊急事態だったからやむなく与えたのですよ?
お前たちは健康ではないですか。
と言うと。
二匹ともショボーンと擬音が聞こえそうなほど落ち込んでるいるのですよ。
『……そう…ですね。わたしたちは健康を害しているわけではありません。諦めるしかないのですね……。』
『ええ〜〜⁈ミラお姉ちゃんのおっぱい飲んじゃダメなの?リルも飲みたいのに……。』
くっ!
さすが甘えん坊将軍!涙目の破壊力がさらに強くなっているのです!
しかし!ならぬものはならぬのですよ!
ここで甘やかしてはそのうちエスカレートして、ご褒美ごとに飲ませるとか、毎朝のお食事前に一飲みとか、牛乳みたいな扱いになりそうで嫌なのです!
だから却下するのですよ!
『そんなことは言わないのよ?
今だけ。一回だけなの!一口飲んだら満足するのよ?
お願いなの。ミラお姉ちゃん…………。』
『ご主人様…………。わたしも、今日を限りにこんな要求はいたしません。お約束します。
ですから…………今日だけは、ご主人様の乳をいただくことはできないでしょうか…………?』
むううう。二匹揃ってウルウルして見てくるとはズルいのです!
…………今日もリル、ランには苦労をかけたのですよね。
リルはおとりとして拘束、誘拐までされたのです。
ランはランで、朝から騎乗したし、様々な相談をしたし、街中では不便な思いをさせたのです。
気持ち的には、もはや普通のご褒美では足りないくらいなのですよ。
しかしですね?
妹たちに母乳をねだられるとか、いったいどういうシチュエーションなのですか⁈
別に(性的に)美味しく飲まれるわけではなく、あくまでも家族の親愛として要求しているとは思うのですけど。
それでもやっぱり躊躇してしまうのは仕方のないことなのですよ。
ひとり考えて。
考えてはリル、ランを見るのです。
期待と不安の混ざった四つの瞳。
………………………ぁぁああああもう!
分かったのです!
あげればいいのですよね⁈あげれば!
ホンットーに!今回だけですからね⁈
二度目はないのですよ!!
すると、涙を流して喜ぶ二匹。
そ、そんなにですか……?
と、ちょっと引くわたし。
そうと決まったからには、さっさと飲むのですよ!
わたしはゴロンと横になり、お腹に付いている乳を二匹に向けるのです。
…………うさぎの授乳風景とか、どこに需要があるのですかね?
嬉しそうにいそいそと近づいてくるリルと、順番を待つラン。
しかし、その尻尾はハタハタと揺れているのです。
……………………………………
………………………
…………
『やっぱり、すうっごく美味しかったの!!
それにそれに、なんだか力が漲ってくるのよ?』
『ご主人様、無理なお願いを聞いていただきまして、ありがとうございました。
リルお姉様と同じく、大変に美味でございました。
ランは改めて、ご主人様に忠誠をお誓いいたします。』
…ハイハイ、二匹とも良かったのですね〜。
……なんだか、何かを失ってしまったような気がして、魂が半分抜けかけて白目を剥くわたし。パート2。
それが何かは分からないのですが。
その後、わたしは部屋に戻り、さめざめと涙で枕を濡らすのでした………。
一万ポイント記念話が、うさぎの授乳はどうなのか。
(ー ー;)




