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玉兎 その15 乳欲罪『リルもミラお姉ちゃんのおっぱい、飲んでみたいのよ?』

ブックマーク登録、星評価、いいね、ならびに感想を送っていただきまして、ありがとうございます♪

m(_ _)m


つたない作品ですが、これからも楽しんでいただけると嬉しいです。

(*^ω^*)

 この雛鳥の処遇を考えなくてはいけないのですよ。


 いずれ森に返すにしても、ある程度は育てなくてはならないのです。


 そして、側に置いて育てるなら、従魔にしてしまうのが手っ取り早いのですよね?


 従魔にするならば名前を付けてあげるのですし、そこまでしては、もはや群れの一員として認めたも同然なのです。

 後になって「森へお帰り?」とか出来ないこともないですけど、ちょっとやりづらいというか。


 育てた子を捨てるみたいで、したくないっていうか。


 ハァ。なんだか、またなし崩しに群れを大きくしてしまいそうなのですね。


 まあ、仕方ないのです。


 恥ずかしい思いまでして助けた命なのですから、最後まで面倒見るしかないのです。

 最初から選択肢など無かったのですから。


 孤独のうちに死んでいく幼子(おさなご)など見たくはないのです。


 だから、これで良かったのですよ。


『目が覚めたら、名前を付けなくてはいけないですね。』と言うと。


『この鳥さんも群れに入れるの?』


 と、リルが聞いてきたのです。

 するとランも。


『わたしは賛成いたします。こんなに幼い雛鳥を捨て置くわけにはいきませんし。

 それに……その、ご主人様の乳を与えられたとか。

 そんな羨まし……ではなくて。

 そこまでして助けたのですから、もはや家族として迎えてもいいかと思います。』


 …………賛成してくれるのはいいとして、なぜおっぱいエリクサーのことを知っているのですか?


 もしかして、リルさん?


 ギギギと、(きし)み音がしそうな感じで、リルの方を振り向くのですが。

 リルは目をキッラキラさせて、こっちを見ているのです。


『そうなのよ!ミラお姉ちゃんはおっぱいをあげて、鳥さんを助けてあげたのよ!

 鳥さんはあっという間に元気になったの!

 さすが、お姉ちゃんのおっぱいなの!すごいのよ⁈』


 グハッ!


 やめて!それ以上、言わないで欲しいのです!

 わたしの恥ずかしい黒歴史を抉るのはやめるのですよ!


『なんで恥ずかしいの?

 ミラお姉ちゃんはとっても良いことをしたのよ?

 だって、この雛鳥さんは生きているんだから!

 お姉ちゃんは、雛鳥さんにとってママみたいなのよ?』


『その通りです。

 何も恥ずかしがることはございませんよ?

 さすがはご主人様の乳ですね。エリクサーにも匹敵するとか。衰弱していたこの子には最適の良薬だったことでしょう。』


 と、わたしの行為を認め、褒めそやした後。

 ランは言いにくそうにお願いするのです。


『……その、ご主人様?

 わたしにも頂戴することは……?

 あの……も、もちろん無理にとは言えませんが。

 ご、ご褒美にいただけたら……と……。』


『そうなの!リルもミラお姉ちゃんのおっぱい、飲んでみたいのよ?

 きっと、すうっごく美味しいの!

 リルもご褒美に欲しいのよ?』


 お前たち……いったい何を言ってるんですかね⁈

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 鳥に限らず動物を小さい頃から育ててしまうと、餌の取り方や自然の中で生き抜く方法を知らないので、野に放すのは殺すのと変わらないそうですね。 幸いミラたちは動物とは違う存在なので、生き抜く…
[一言] これみんなが人化した場合すごい光景になるな片方時もすごいだろうけど
2022/03/20 19:45 サカサカナ
[良い点] 更新感謝です
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