アルミラージ その3 称号。そして、やっぱり暗殺主義者。
お次は称号なのです。
『ゴブリンキラー ゴブリン系の魔物を10匹以上狩った者。ゴブリン系の魔物を攻撃する時に威力が少し上がる。』
『ウルフキラー ウルフ系の動物、魔物を10匹以上狩った者。ウルフ系の動物、魔物を攻撃する時に威力が少し上がる。』
この辺りは普通にありがたいのです。ゴブリン、ウルフの駆除がさらにやりやすくなるのです。
『暗殺者 相手に気付かせずにとどめをさした者。隠密、バックスタッブの成功率が少し上がる。』
暗殺者……。物騒な称号ですが、なかなかにカッコいいですよね。どっかのスナイパーのみたいに「わたしの後ろに立つんじゃないのです!」なんてね。
どの程度の上昇率かは分からないのですが、もらえるボーナスは全部もらっておくのです。
特に隠密とバックスタッブは、わたしの命綱ともいえるスキルなのですから、成功率が上がるのは非常にありがたいのです。
キラー系の称号もそうなのですが、もっとたくさん殺したり、暗殺を成功させれば、上位の称号がもらえそうな雰囲気がするのです。
そうすれば、さらに威力や成功率が高くなって、さらにさらに殺戮もはかどる、という好循環になるといいですね。
暗殺や殺戮などという、殺伐としたことを好循環といっていいのかは分からないのですが。
『罠を張る者 罠を仕掛けて成功させた者。罠の設置、罠の成功率が少し上がる。』
『隠れ潜む者 敵対者から隠れ通した者。隠密の成功率が少し上がる。』
罠を張る者は、落とし穴とかの設置系の罠だけでなく、巣穴を掘りまくってバックスタッブするなどの、罠にはめる状況も含めて、成功率が上がるようなのです。
これもわたしにピッタリな、ありがたい称号なのです。
隠れ潜む者は、そのまんまなのですね。
角うさぎ時代は、生き延びることが最優先なので、手に負えない相手は隠れてやり過ごすのが大前提だったのです。
最弱なので、ほぼすべての敵が手に負えないのですが。
しかし!
もはや最弱な角うさぎの時代は、遠い過去となったのです!
今のわたしは、獰猛なアルミラージさんなのですから!
もはやゴブリン達など敵ではないのですよ!
これからは積極的に狩りにいってもいいかもしれないですね。
もう隠れてやり過ごす屈辱とはおさらばなのです。
いやいや、ちょっと待つのです?
やっと中堅どころ? になったばかりのアルミラージなのですから、わたしが手も足も出ない激強な魔物や人間とかが近くにいるかもしれないのです。
油断は禁物なのです。
変わらずに巣穴掘りまくってバトルフィールドを作り、基本的に奇襲攻撃をして、敵わない相手なら逃げの一手、なのです。




