玉兎 その6 本邦初公開！
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つたない作品ですが、これからも楽しんでいただけると嬉しいです。
(*^ω^*)
リルと、黒ずくめ2号が対峙してる間に、風船おやじを拘束しておくのです。
鑑定した感じでは、元Bランク冒険者といえども、リルには勝てそうにないのですから。
具体的には、こんな感じなのです。
人族 剣士 lv28 ♂
名前 デント
元Bランク冒険者
HP 318
MP 113
STR 281
VIT 235
AGI 257
MGI 98
スキル
剛力 剛体 隠密 窃盗 剣技 気配感知
称号
元Bランク冒険者 凶賊 悪徳商人の用心棒 人生の転落者
魔物のランクと冒険者ランクは必ずしも一致しないのかもしれないのですね。
魔物のランクは、いわば世界に認められた証なのですが、冒険者ランクは人間たちの間で決められたもの。
この男の能力値も、いいとこCランク魔物ってところなのですから。
オークジェネラルよりは弱いくらい？
しいて言えば、元Bランク冒険者としての戦闘経験は侮れない、というくらいですかね？
一応は注意して視界に入れておくのです。
並列思考があれば、リルの戦いを見ながら風船おやじを拘束することなど造作もないのですよ！
それでは本邦初公開！
闇魔法、マインドコントロールなのです！
この魔法がかかれば、対象の精神を支配して意のままに操ることができるのです。
魔法がかかっている間だけですけどね。
使えるのがバレたら禁呪指定間違いなしなのです！
良い子は真似してはいけないのですよ？
魔法がかかって、虚な目をしてぼんやりと立ち尽くす風船おやじなのです。
さてと、マインドコントロールが効いているうちに、今までしてきた悪行を洗いざらい白状してもらうとするのですかね。
詳細は省くのですが、風船おやじのステータスに捨ておけない称号がいくつかあったのですよ。
『極悪商人 ただの悪徳商人ではない、極めつきの悪行に手を染めた商人。強盗や殺人を犯して盗んだ品を高値で売りさばくため、得られる利益は大きい。』
『盗賊団の元凶 付近の盗賊たちと契約して盗品を安く仕入れて販売している。』
『違法奴隷商人 盗賊たちがさらった娘たちを違法奴隷として売っている。』
………吐き気がしてきたのです。
ただの悪徳商人でも許す気はなかったのですが、これは苦しめて殺すべきですか。
組織的かつ常習犯、そして強盗殺人、誘拐の元締めとか、悪人レベル極高なのですよ！
もしかして、わたしたちが世話になった村を襲った連中もこれと契約していたのかもしれないですね。
いくらなんでも、賊が襲うには街から近すぎると思ったのですよ。
近くに拠点があったのか。
それとも、周囲を順に襲っていたのか。
あるいは、賞金首以外の連中はしれっと街中で暮らしていたのかもしれないのです。
……ううっ、隣りに住んでる人が強盗殺人犯かもしれないとか、人間社会怖いのです！
森の中の、普通の弱肉強食な生活に戻りたいのですよ！
