玉兎 その4 突撃となりの深夜ご飯。あと数十秒で終わる夢ですけどね?
すみません、予約投稿するのを忘れてました!
(^_^;)
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これからも楽しんでいただけたら幸いです。
「では、いつものように地下に入れておけ。」
おっと、場所移動されると面倒ですね。
そろそろ強襲するべきですか?
「コイツを絞めておかなくていいんですかい?」
「生かしておいた方が高く売れるかもしれん。
最低限のエサはやっておけ。」
ん?
剥製にするんじゃなかったのですか?
毛皮を剥ぐとか言ってたような。
ひょっとして、リルのなにが高く売れるのか分からないのですか?
査定眼は、対象の価格だけ分かるとか?
それならすぐにリルが害される心配は無いかもしれないのです。
しかし、リルを誘拐されたままにする気はないので、この場で殲滅することに変わりはないのですけどね。
「いつものように」とも言っていたのです。
実行犯の手慣れた感じといい、組織的かつ常習の要件を満たしているっぽいですから。
クックック。
神獣、玉兎の名にかけて、跡形もなく消し去ってやるのですよ!
というわけで、場所移動する前に終わらせるとしますかね。
カーテンの隙間から室内を覗き見て、時空魔法で転移!
突撃となりの深夜ご飯。
街中のポツンと一軒邸宅にお邪魔するので〜す。
侵入と同時に気配完全隠蔽を解除するのです。
そして、わざと身体超強化を軽く発動。
ついでに、風魔法で音を遮る防音結界を部屋にかけるのです。
いちいち増援の相手をするのも面倒ですからね。
光るわたしの体に室内の人間は驚き、声を上げたのですよ。
「な、なんだコイツは⁈いつの間に入ってきた⁈」
「角うさぎ?しかし、こんな角は見たことがないぞ⁈」
黒ずくめの男たち二人は状況的に普通の反応なのですが。
風船おやじはやはり一味違ったのです。
「こ、これは⁈
おい!お前たち、早くこれを捕まえろ!さっきのうさぎどころの価値じゃないぞ!
これが手に入れば、ワシはこの国一番の、いや世界でもトップの商人になれるのだ!!」
まあ、わたしに金銭的価値があるのは分かるのですけど。
なにせAランク改め、Sランクなのですから!
この艶やかなピンクブロンドの毛皮に、白銀に輝く角に黄金の翼。
これだけでも高額取引間違いなしなのです。
しかも戦闘力が高いだけでなく、地上の薬なら全部作れるらしいですし。作ったことないですけど。
さらには神薬の材料になるともいう、おっぱいエリクサー。
エリクサーが安定供給できることがバレたら、監禁ルートに入ってしまう未来しか見えないのですよ!
まあ、取らぬ狸の皮算用ならぬ、捕まえぬ角うさぎの乳算用なのです。
夢を見るだけならタダなのですよ。
あと数十秒で終わる夢ですけどね?




