アルミラージ その2 スキル、鑑定様。
進化の検証を続けるのです。
まずはスキルの鑑定をしてみるのです。
『魔力撃 武器、またはそれに準ずる爪や牙などの身体部位に魔力を纏わせて威力を上げる。上昇率は魔力に依存する。』
『魔力感知 周囲及び体内の魔力を感知する。魔力操作の前提条件。』
『魔力操作 周囲及び体内の魔力を操る。魔法スキル、身体強化や魔力撃の前提条件。』
『魔力視 視界に魔力濃度や魔力の流れを映す。鑑定の前提条件。』
うん、魔力系スキル四兄弟なのです。
まず魔力を感知して、次に体内魔力を操作。それから魔力撃や身体強化するのですね。
まさに順番通りにたどってきたのです。
もしかして、わたし天才? なのです?
特に魔力撃様にはお世話になっているのです!
これが無ければ、ゴブリン、ウルフの瞬殺、罠にハメての大量虐殺も無かったし、進化も無かったのです。
アルミラージは肉食獣なので、今なら牙を使って魔力噛みつきも出来るのですが、角が長くなったのでリーチの差で使い道は少なそうなのです。
敵に牙がとどく前に角が当たるのですしね。
お次は。
『身体強化 体内に魔力を流して、筋力、体力、敏捷性を上げる。上昇率は魔力に依存する。』
おおー。これまた、身体強化先生にはお世話になっているのです。筋力、敏捷性だけでなく、体力も上がるということは、防御力やスタミナ、持久力も上がるのですか?
この辺りは要検証なのです。
つまるところ、魔力循環訓練は、身体強化の訓練だったのですね。
そもそも生体武器である角を使うということは、身体強化するだけで、自動的に角まで魔力が流れて魔力撃になってしまうのです。
一粒で二度美味しいのです。
さすがは身体強化先生なのです!
『バックスタッブ 背後から攻撃する場合に威力が上がる。急所に当たればさらに威力が上がる。』
つまり、魔力撃+身体強化+バックスタッブ+急所ヒットで、四重に威力が上がってたから、非力な角うさぎでもゴブリンさんやオオカミさん達を瞬殺出来た、ということなのです。納得したのです。
『気配感知 魔力以外の五感を使って周囲の生物、物体の気配を察知する。』
『隠密 自らの気配を消す。隠密中は激しく動くほど相手に気づかれやすくなる。バックスタッブの前提条件。』
『逃走 逃走中に敏捷性が上がる。上昇率は彼我のランク、レベル差に依存する。』
そしてついに最後の鑑定様なのでございますよ。
『鑑定 見た対象の生物、物体の情報を知る。』
シンプルなのです! 魔力視のところにも記述があったのですが、魔力視が鑑定様の前提条件だったのです。でも魔力視だと色が変わって見づらいのですが、魔力視を使わないで鑑定出来るのですかね?
………出来たのです。
魔力視はあくまで前提条件であって、必ずしも鑑定する時に魔力視を使わないといけない、というわけではなさそうですね。




