間話 その9 ヴォーパルバニー フッフーン♪ 可愛い妹のためなら、このくらいどうってことないの!
ブックマーク登録、星評価、いいね、並びに感想を送っていただき、ありがとうございます。
m(_ _)m
さらに、明日、明後日のシフトも変更したので、今度こそ間違えないように気をつけます。
まったく、お恥ずかしい限りでございますよ。
出勤した時の、「あれ?なんで来てんの?」というまわりの表情ときたら・・・。σ(^_^;)
私事で失礼しました。
つたない作品ですが、これからも楽しんでいただけたら幸いです。
ランちゃんは、結局元の家族を助けることにしたの。
ミラお姉ちゃんが言ったように、リルもランちゃんの言うことに従って助けたのよ?
ミラお姉ちゃんがやると弱い者イジメにすぎるからって、リルとランちゃんの二匹でやったの。
ランちゃんの成長を見るって。
戦いはアッという間に終わったのよ?
気配を消して近づいて、後ろからヴォーパルホーンで首切りするの。
ランちゃんは、土魔法で落とし穴に落として足止めしてから、リルとおんなじで首に噛みついてとどめを刺していったの。
フッフーン♪
リルたちにとって、もうオークなんか敵じゃないのよ?
こんなのに勝てないなんて、ランちゃんの元家族も大したことないの。
リルも、ミラお姉ちゃんに会うまでは弱かったから、あんまり言えないけど。
黒い狼さんたちは、急にオークが殺されたからビックリしてたけど、リルたちを警戒して威嚇してるの。
失礼しちゃうのよ?
せっかくランちゃんに言われて助けてあげたのに。
助けなければよかったの!
と。リルが怒っていると、ランちゃんは黒い狼たちの元へ歩いて行くの。
警戒するちょっと大きい狼を無視して、怪我をした狼たちの傷を、光魔法で治してあげたのよ?
治してあげたランちゃんは偉いと思うけど、黒い狼たちは感謝するどころか威嚇をやめないの。
ランちゃんは狼たちに、何か念話で話しかけていたみたい。
リルには聞こえなかったけど、改めてお別れを言ったのかな?
ランちゃんは振り返り、リルと目を合わせて頷くと、その場所から一緒に立ち去ったの。
ミラお姉ちゃんの元に着くと、みんな何もしゃべらずに巣穴に向けて歩きだしたの。
しばらくしてから、ミラお姉ちゃんがランちゃんに言ったの。
『気は済んだのですか?』
『はい。処遇を任せていただきまして、ありがとうございました。
以後は、たとえ敵対しても蹴散らすだけです。』
『彼らにはなんと言ったのですか?』
『今まで育ててくれたことに感謝を伝えました。
そして、これで借りは返したので、これからはもう群れとは一切関係はないと。
次に出会って敵対すれば、容赦なく叩き潰すと言いました。』
『そ、そうですか。できれば出会わないといいですね。
力の差は見せたのですから、あとは彼ら次第なのです。』
お姉ちゃんはそう言ってから、人間の姿になってランちゃんの首のあたりを抱きしめたの。
ちょっとだけ羨ましいけど、今は我慢するのよ?
お姉ちゃんは、ランちゃんを慰めたいんだから。
『良く決断したのですよ、ラン。
あなたは初めて会ったときから賢かったですが、心ももう一人前なのです。
わたしはランのことを誇りに思うのですよ。』
と言って両手で抱きしめたまま撫でてあげたの。
ランちゃんは目を閉じて一筋だけ涙を流したの。
そして、次に目を開けた時にはいつものランちゃんだったのよ。
『ありがとうございます。
わたしはもう大丈夫です。これでもう吹っ切れました。
わたしはご主人様の群れの一員なのですから。』
『そうなのよ!
ランちゃんは、ミラお姉ちゃんとリルの群れの仲間、家族なんだから!』
リルも近づいて、ランちゃんを毛繕いしてあげるの。
『リルお姉様もありがとうございます。
さすがはお姉様です。オークたちにあっさりととどめを刺されていましたね。ランは感服いたしました。』
フッフーン♪
当然なのよ?
ランちゃんは可愛い妹分なんだから!
妹のためなら、このくらいどうってことないの!




